今年の「iPhone 14」シリーズのうち、iPhone 14 ProおよびiPhone 14 Pro Maxのみが最新チップ「A16 Bionic」を搭載している。このA16を、定番テストアプリ「Geekbench 5」でベンチマークを計測したところ、昨年のA15 Bionicと大差ないらしき結果が報告されていた。
しかし、より総合的に計測する「AnTuTu」アプリにて、A16がA15よりも劇的にパフォーマンスが向上した可能性を示すベンチマーク結果が公開されている。
様々なベンチマークアプリがある中で、最も人気があるのはGeekbench 5とAnTuTuの2つだ。大ざっぱに言えば、前者がCPU速度がメイン(一応はグラフィック性能も測れるが)なのに対して、後者はGPUやメモリ速度、UX(画像の表示速度やマルチタスク切り替え速度など、ユーザー体験に関わる指標)を総合的に計測する、といったところだ。
そして、先日のGeekbench 5のスコア(本物だと検証されたわけではないが)によると、iPhone 14 Proのシングルコアスコアは1,879、マルチコアスコアは4,659。それに対してiPhone 13 Proは、シングルコアが1,707、マルチコアが4,659となっている。すなわちA16は、A15よりもシングルコアでは1割ほど速くなっているが、マルチコア性能はほぼ同じという可能性がうかがえた。
そこに新たに、インドメディアのMySmartPriceが、中国SNSのWeiboでiPhone 14 ProとiPhone 14 Pro MaxのAnTuTuスコアを見つけたと報告している次第だ。両モデルともRAM 6GBを搭載しており(iPhone 13 Pro/13 Pro Maxと容量は同じ)、今回のテストでは1TBモデルが使われている。
それによると、iPhone 14 Proの総合スコアは978,147、14 Pro Maxは972,936。そしてCPUのスコアでは、14 Proが246,572、14 Pro Maxが241,999を記録している。
これらをiPhone 13 Proと比較すると、iPhone 14 Proの総合スコアは約18.8%、CPU性能は17%、GPU性能は28%向上している。MySmartPriceによると、特にGPU性能の向上は近年のスマートフォンの中でも最高レベルだという。
今回のベンチマーク結果も本物だと裏付けがあるわけではないが、iPhone 14 ProがRAMの高速化や最大クロック周波数の上昇により、先代よりも最大で15%は性能が向上するとの予想もあった。
iPhone 14 ProやiPhone 14 Pro Maxの発売日は9月16日であり、記事執筆時点から2日後に迫っている。実際に製品を手に取るやいなや、すぐにベンチマークアプリを走らせるユーザーも多そうだ。
- Source:MySmartPrice
- Source:9to5Mac