NVIDIAはGTC2022の最終日に当たる2022年9月20日(日本時間9月21日)に次世代GPUとなるAda Lovelaceアーキテクチャーを採用するGeForce RTX 4000シリーズを発表、この中で10月と11月にハイエンドモデルのRTX 4090およびRTX 4080を2モデル発売する事を発表しました。
RTX 4000シリーズはTSMC 4nm採用。レイトレーシングやDLSSも第3世代に進化
NVIDIAはGTC2022の最終日に当たる2022年9月20日(日本時間9月21日)にAda Lovelaceアーキテクチャーを採用するGeForce RTX 4000シリーズの発表を行いました。
このGeForce RTX 4000シリーズに搭載されているAda LovelaceについてはTSMC 4nmを採用し、最上位GPUであるAD102 GPUでは従来のGA102 GPUの280億トランジスターから3倍近い、760億のトランジスターを搭載、CUDAコアの数も70%増となる18000コア搭載するとの事です。このAda Lovelaceではディープラーニングを司るTensor Coreは第4世代に、レイトレーシングを司るRT Coreは第3世代に進化し、レイトレーシングやDLSSの性能が大幅に向上するとの事です。
なお、発表会ではAda Lovelaceについては概要説明しか無く今後、更なる詳細について発表されると見られています。
なお、このGeForce RTX 4000シリーズについては最上位モデルのRTX 4090、ハイエンドモデルのRTX 4080 16GBとRTX 4080 12GBの合計3モデルが登場予定となっています。
NVIDIA GeForce RTX 4090。性能はRTX 3090に対して2倍以上の性能に
NVIDIA GeForce RTX 4090はNVIDIAの最上位モデルとして登場し、GPUにはAD102-300 GPUを搭載、CUDAコアは16384基、動作クロックは最大2.52 GHzでの動作となります。このコア数と性能は浮動小数点演算で換算すると82.6 TFLOPsとなり、GeForce RTX 3090に対して約2.3倍の性能となります。VRAMにはGDDR6Xを24GB搭載し、帯域幅は約1TB/sにも及ぶなど性能が大幅に向上していますが、消費電力についてはデフォルトが450Wに設定されるものの、最高性能で使いたい場合は450Wの消費電力を誇るGeForce RTX 3090 Tiに対して100W以上多くの消費電力が必要になる見込みのようでRTX 4090 Founders Editionには電源として12VHPWRが搭載されています。
このRTX 4090は2022年10月12日に発売予定で、価格は北米で1599ドルとなります。
NVIDIA GeForce RTX 3080 16GB/12GB
NVIDIAではより普及帯となるハイエンドモデルのGeForce RTX 4080についても発表しました。今回のRTX 4080では16GB版と12GB版の2つが存在し、16GB版についてはAD103 GPUを搭載し、CUDAコアは9728基となり、VRAMは22.5 Gbpsの速度で動作するGDDR6Xを搭載し、TDPはRTX 3080 10GBと同じ320Wとなるようです。
このRTX 4080 16GB版は11月に発売予定で、価格は北米で1199ドルとなります。
RTX 4080 12GB版については元々はRTX 4070として出る予定だったようですが、計画が変更となりこのような名称となったようです。GPUにはAD104 GPUを搭載し、CUDAコアは7680基、VRAMにはGDDR6Xを12GB搭載し、TDPはRTX 3070 Tiの290Wに近い、285Wとなるようです。このRTX 4080 12GBについては価格は北米で899ドルに設定されるようです。
なお、RTX 4090もRTX 4080 16GB/12GBもすべてPCIe Gen4 x16となるようです。
日本での販売価格は為替レート上大幅値上げ?立ち位置はRTX 3000シリーズの上位モデル?
GeForce RTX 3000シリーズが発売された際の為替レートは1ドル105円相当でしたが、日本で販売される際には為替レートに加えて、為替変動リスク+代理店手数料などが含まれ、実際の為替レートに対して約50%増しの1ドル155円相当の為替レートで日本では販売がされていました。
しかし、2020年10月から2022年9月現在は為替レートは1ドル105円から約38%円安の145円近くを推移しており、これに50%の為替変動リスク+代理店手数料を加えると1ドル217円相当となります。もしこのままのレートで販売されるとなると、RTX 4090の北米販売価格1599ドルに対して日本での販売価格は35万円近い価格に、RTX 4080 16GBの1199ドルは日本では26万円、RTX 4080 12GBは899ドルに対して19.5万円となります。
なお、上記の計算はワーストケースと言えこのままの価格で販売をすればRTX 4000シリーズはほとんど売れないという事態となるため、1ドル160円相当、つまりRTX 4090であれば25.6万円、RTX 4080 16GBは19.2万円、RTX 4080 12GBが14.4万円と現行のRTX 3000シリーズより上位モデルと言う立ち位置での販売がされるのでは無いかと考えられます。
北米での販売価格もRTX 4080 12GBはRTX 3080 Ti並みの販売価格、RTX 4080 16GBはRTX 3090 Tiより若干上の販売価格と言う形でRTX 4000シリーズはRTX 3000シリーズの上位モデルと言う立ち位置のような価格設定となっています。
NVIDIAの発表資料もわざわざRTX 3000シリーズとRTX 4000シリーズの開始価格を並べて記載しているなど後継モデルと言うよりは上位モデルのような表現になっています。
推測ですが、これについてはRTX 3090やRTX 3080など多くのRTX 3000シリーズ系の在庫が余っている事からRTX 4000シリーズを後継として売り出せばRTX 3000シリーズの売れ行きは更に鈍化してしまいます。そのため、RTX 4000シリーズを上位モデルとして高い販売価格で売り、RTX 3000シリーズのお買い得感を演出しようという狙いがあるのかもしれません。
すぐに買えるかは分かりませんが、新型PS5と言われている『CFI-1200』のエントリーがAmazonで開始されていますので、欲しい方は早めのエントリーする事がオススメです。
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