NVIDIAでは2022年11月からハイエンドモデルであるGeForce RTX 4080 16GBや12GBの発売を予定していますが、この2モデルの性能差に関する情報がNVIDIA公式から出現しました。
2モデル体制となるNVIDIA GeForce RTX 4080
NVIDIAでは2022年10月12日にGeForce RTX 4000シリーズ最上位のRTX 4090の発売を行いましたが、11月にはハイエンドモデルとなるRTX 4080の発売を予定しています。
このRTX 4080では同じモデル内で搭載GPUやCUDAコア数、VRAM容量が異なる2つのモデルが存在しており同じRTX 4080とは言え、中身が大きく異なるモデルとなっています。
上位のRTX 4080 16GBモデルではAD103 GPUを搭載し、CUDAコアは9728コア、VRAMには23Gbps動作のGDDR6Xを16GBをバス幅256-bitで接続されるなどRTX 3080の後継モデルに相応しい仕様になっています。
一方で、下位のRTX 4080 12GBについてはGPUがAD104 GPUとなり、CUDAコアは7680コア、VRAMには21GbpsのGDDR6Xが12GB、バス幅192-bitで接続されるなどRTX 3080の後継と言うよりはRTX 3070の後継であり、NVIDIAは価格を引き上げるため本来ならRTX 4070で発売予定だったモデルをRTX 4080ラインアップとして発売するようです。
今回はそんな、RTX 4080の16GBと12GBそれぞれの性能差についてNVIDIAが公式に上げた情報で明らかになりましたが、かなり大きな性能差がある事が明らかになっています。
GPUモデル | GeForce RTX 4090 | GeForce RTX 4080 16GB | GeForce RTX 4080 12GB |
---|---|---|---|
GPUダイ | AD102-300 | AD103-300 | AD104-400 |
CUDAコア | 16384 | 9728 | 7680 |
Tensor / RT コア | 512 / 128 | 304 / 76 | 240 / 60 |
ベースクロック | 2235 MHz | 2205 MHz | 2310 MHz |
ブーストクロック | 2520 MHz | 2505 MHz | 2610 MHz |
VRAM容量・仕様 | 24 GB GDDR6X | 16 GB GDDR6X | 12 GB GDDR6X |
バス幅 | 384-bit | 256-bit | 192-bit |
VRAM速度 | 21 Gbps | 23 Gbps | 21 Gbps |
帯域幅 | 1018 GB/s | 735.7 GB/s | 503.8 GB/s |
TDP | 450W | 320W | 285W |
定価(ドル) | $1599 | $1199 | $899 |
販売価格(日本円) | 298,800円~ | 219,800円~ | 164,800円~ |
発売時期 | 2022年10月12日 | 2022年11月~ | 2022年11月~ |
GeForce RTX 4080 16GBと12GBの性能差は約30%。コスパは高くない模様
NVIDIAではGeForce RTX 4000シリーズのパフォーマンスの高さをアピールするために、RTX 4090やRTX 4080 16GB/12GB、RTX 3090 TiやRTX 3080などを3つのゲームを用いてフレームレートの比較結果が掲載されています。
ゲームはA Plague Tale : Requiem、F1 2022、Microsoft Flight Simulatorの3つのゲームが用いられており、解像度は4K、画質設定は最高設定で計測が行われています。
NVIDIAのGeForce RTX 4080 12GBを基準とした相対的なパフォーマンスについてはVideocardzがまとめています。
パフォーマンスについてはGeForce RTX 4090は圧倒的なパフォーマンスとなっており、RTX 4080 12GBに対して最低でも42%、最高151%も高いパフォーマンスを記録しています。
同じRTX 4080の内、上位モデルであるRTX 4080 16GBに対してはRTX 4080 12GBは24~30%ほど下回るパフォーマンスを記録しており、同じRTX 4080ですが、16GB版と12GB版の間には大きな性能差が存在しています。
また、前世代モデルとの比較においてもRTX 4080 12GBはRTX 3090 Tiに対して性能面で1~19%下回り、RTX 3080に対してはパフォーマンスが上回ってはいるものの、その幅は10~20%に留まっています。
現在、RTX 3080は10万円で販売が行われている一方で、RTX 4080 12GBは最低でも16.5万円と言う価格設定になっておりコストパフォーマンスの観点で見ると、RTX 4080 12GBを買うぐらいなら安くなっているRTX 3080を買った方がお買い得と言える状態になっています。
ちなみに、このRTX 4080 12GBのコストパフォーマンスの低さに関しては、RTX 4080 12GBは本来はRTX 4070として発売される予定だったと言われています。しかし、GPU価格が大幅に下がる中で少しでも販売価格を引き上げるために無理やりRTX 4080として発売しているため、低いコストパフォーマンスになっていると言われています。
パフォーマンスを比べてみるとRTX 4090の圧倒的な性能が確認できる一方で、RTX 4080 16GBやRTX 4080 12GBに関しては正直冴えないパフォーマンスと言わざるを得ないです。特にRTX 4080 12GBについては前世代のRTX 3090 Tiにも劣るスコアでRTX 3080に対してもパフォーマンスは小幅な伸びとなっており、中身はRTX 4070と言えるような出来になっています。
消費者としてはNVIDIAのMarketing bullshit(直訳するとクソ・マーケティングですがニュアンスが少し違うような・・・)に騙されないように闇雲に新しいGPUを買うのでは無く、旧世代のGPUと性能差や価格差を比較検討をするなどが必要となりそうです。
すぐに買えるかは分かりませんが、新型PS5と言われている『CFI-1200』のエントリーがAmazonで開始されていますので、欲しい方は早めのエントリーする事がオススメです。
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