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アルピーヌ アルペングロー 水素で走るスーパースポーツカーは、水素駆動と、昔のアルピーヌのアイコンを彷彿とさせるデザイン言語で2022年10月17日にパリサロンでお披露目された。

「アルペングロー」は、シリーズモデルやレーシングカーなど、アルピーヌブランドを根本から見直すことを目的としている。主に、レーストラックへの適合性とゼロエミッションに焦点が当てられるだろう。2022年10月17日のパリモーターショーでお披露目されたフューチャーモデル、「アルピーヌ アルペングロー」は、水素を動力源とする。新型アルピーヌがどの程度スポーティになるかは、まだわからない。しかし、アルピーヌが「アルペングロー」の細部にまで意味を持たせていることは、すでに確かなこととして言える。

アルピーヌ アルペングローのコックピットは非常に前方に位置し、その後に長いリアが続いている。

F1のようなセントラルドライバーポジション

まず全長と全幅だが、それぞれ5メートルと2メートルになる。フラット、ロング、ワイド・・・、スーパースポーツカーの典型的な特徴だ。実際、「アルペングロー」はロードカーのみならず、レーシングカーとしても使用される予定だ。F1スタイルで、ドライバーはコックピットの中央に座る。そしてそのドライバーズシートは、車のさらに前方に位置し、その後に長いリアが続く。2基の水素タンクは、それぞれコックピットの左右に配置されている。

フロントで目を引く光の帯は、スポーツカーのリアにも見られる。

使い慣れた絵の具を、新しく生まれ変わらせる

「アルペングロー」の個性的なデザインは、世界で最も危険なスポーツのひとつであるウィングスーツを彷彿とさせることを意図している。しかし、それだけではない。例えば、2本のテールフィンは、1960年代の「アルピーヌA220」耐久レーシングカーをモチーフにしている。新型スポーツカーは、おなじみのアルペンブルーを基調とした塗装で彩られている。塗装にはマザーオブパールパーツが採用され、色は明るく、そして豊かに見える。

ボディシェイプはウィングスーツにインスパイアされている。このスポーティなスタイルは、スピードとリスクを象徴している。

興味深い内容から技術が見えてくる

レース適性を上げるためには、当然ながら重量も重要な要素になる。そして、これを可能な限り低く抑えるために、アルピーヌは主にカーボンファイバーとリサイクルカーボンファイバーを使用している。LMP1耐久レーシングカーを彷彿とさせるステアリングホイールや、コースコントロール、オーバーテイク機能なども、レーシングカーとしての性格を裏切るものではない。ルノーのスポーツ部門は、クルマの随所に透明感のあるディテールを採用している。例えば、ペダルや変速パドルなどだ。

Text: Kim-Sarah Biehl
Photo: Alpine