アップルは次期iPadOS 16とmacOS Venturaを、10月25日に配信開始することを発表した。なおiPadOS 16は当初iOS 16と同時期にリリースされる見通しだったが、8月に延期が発表されており、一般公開バージョンは「iPadOS 16.1」からとなる。
iPadOS 16.1はPad Pro(全モデル)、iPad Air(第3世代以降)、iPad(第5世代以降)、iPad mini(第5世代以降)に対応する。また、18日深夜に発表された新型iPad Proや第10世代iPadには出荷時からインストールされている。
一方のmacOS Venturaアップデートは、主に2017年以降に発売されたMacに対応しており、2013~2016年発売のモデルは対象から外されている。
次期macOSとVenturaに共通する新要素はかなり多い。そのあらましは、ざっと次の通りだ。
・メッセージアプリの強化。送ったばかりのメッセージを編集したり、最近のメッセージ送信を取り消せるなど
・メールアプリの検索機能が進化
・Safariがパスキー(パスワードなしの、より強力な認証技術)対応
・進化した天気アプリ(iPad版はフルスクリーン表示可能)
・再設計されたホームアプリ
・ゲームパッド対応の改善
この時期に新macOSがリリースされるのは恒例だが、iPadOSのメジャーアップデートが10~11月までずれ込むのは異例のことだ。その原因のほとんどは、新たなマルチタスク機能「ステージマネージャ」の開発が難航したためと見られている。
もともとステージマネージャはM1チップ搭載モデル専用の機能とされ、iPadが初めて外付けディスプレイに対応するはずだった。だが9月末のベータ版では、古いiPad Pro(2018年と2020年モデル)にも対応しつつ、外付けディスプレイ対応(M1モデルのみ)は年末のソフトウェア・アップデートに先送りされた。
ステージマネージャ+外部ディスプレイでの動作については、複数のベータテスターが、数分ごとにアプリがクラッシュしたり、UIが崩れると報告していた。おそらく対応の延期はバグ修正のためだが、iPadOS 16が真価を発揮するのは先のことになりそうだ。