10月23日、2022年MotoGP第19戦マレーシアGP Moto3クラスの決勝がマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、佐々木歩夢(Sterilgarda Husqvarna Max)が2位表彰台を獲得した。
今大会は、初日から予選日に行われる計3回のフリー走行で総合4番手につけて、ダイレクトで予選Q2に進んだ。単独走行で挑んだ予選では、一時トップタイムをマークしていたが、セッション終盤に佐々木のタイムをさらに短縮するライダーが多く、決勝で7番手からスタートすることが決まった。
迎えた決勝はドライコンディションで行われ、スタート直後にはアンドレア・ミーニョ(Rivacold Snipers Team)とダニエル・オルガド(Red Bull KTM Ajo)の接触があり、その時横にいた佐々木がそれを避けるために少し押し出されるような形となり、一気に12番へとポジションを落としてしてしまう。しかし、レースを進めていくにつれ、追い上げを見せる佐々木は、少しずつ順位を回復させて9周目に2番手に浮上するが、すでにトップ争いは激戦が繰り広げられており、目まぐるしく順位が入れ替わっていく。
佐々木もその後、一時5番手までポジションを落としてしまうが、残り3周で再び表彰台圏内へと浮上する。トップ争いはファイナルラップまでもつれ込み、佐々木のチームメイトであるジョン・マクフィー(Sterilgarda Husqvarna Max)がトップでチェッカーを受け、それに続いて佐々木が2位でゴールした。レース終了後に佐々木は次のように語った。
「今日は全力を尽くしました。ディートリッヒ・マテシッツ氏が亡くなったと聞いたので、このレースを彼に捧げたいと思いました。今日は全力でプッシュして、常に翼を授かりながら、チャンピオンシップを戦いました」
「しかし、今日僕を倒したのはジョンでした。彼にとって楽なシーズンではなかったことは分かっています。最後に追い抜こうとしたけど、最終コーナーのバトルは少し激しすぎました。勝てたことはとにかく嬉しいです!」
今回の決勝で、ランキング2位のセルジオ・ガルシア(Gaviota GASGAS Aspar Team)と3位デニス・フォッジア(Leopard Racing)とのトップ争いが繰り広げ、ランキング4位の佐々木がふたりより前でチェッカーを受けて表彰台に上がったことで、ポイント差を詰めることに成功した。いよいよ約2週間後の11月4〜6日には最終戦となる第20戦バレンシアGPが開催されるが、佐々木はどこまでポテンシャルを見せつけ、ポイント差を縮めていくことができるだろうか。