「今や人生100歳時代。幸せな100年を送るために大切なものは何か」をテーマに、病にならないための予防・改善法を名医たちが提案する『太陽生命 Presents 草野仁の名医が寄りそう!カラダ若返りTV』。
10月29日(土)の放送回では、大自然を舞台にした健康法「クアオルト健康ウォーキング」を紹介。番組アシスタントの梅田陽子アナウンサーが実際に体験した。
「クアオルト」とは、ドイツ語で「療養地」を意味する造語。ドイツでは自然を活かしたウォーキングなどが医療として認められ、心筋梗塞や狭心症のリハビリに用いられているという。
そのメソッドを活かしたのがクアオルト健康ウォーキング。日本では医療行為としては認められていないものの、健康づくりの一環として注目され、全国20カ所の自治体で導入されている。
なかでも、全国に先駆けてクアオルト健康ウォーキングを取り入れた町が、山形県上山市だ。蔵王山の麓に広がる上山市は、豊かな自然に囲まれ、さくらんぼの高級ブランドの生産地としても有名。開湯から500年以上の歴史をもつ温泉地でもある。
上山市では毎日クアオルト健康ウォーキングが開催され、予約なしで誰でも参加できるとのこと。そこで番組では、梅田アナがウォーキングを体験することに。この日は標高574メートルの三吉山頂上が目標で、梅田アナのほか、63歳から78歳までの5名が参加した。
ウォーキングでは専門知識を持ったガイドが付き添い、豊かな自然の中で「頑張らない」をキーワードに、体に無理なく歩く。ベテランガイド・木村さんによると、クアオルト健康ウォーキングと通常のウォーキングには2つの大きな違いがあるそう。
1つは「目標心拍数を超えないように歩くこと」。目標心拍数は自分の体力の55パーセントほどの負荷をかけて歩くことで、160から年齢を引いた数の前後がその数値となるという。もう1つは、「体の表面を冷やしながら歩くこと」。
この2つを意識し、梅田アナをはじめ参加者たちは全長2.7キロのコースに挑戦した。
クアオルト健康ウォーキングの健康効果について、徳島大学循環器内科教授の佐田政隆先生は「苦しくない程度で長続きする運動をすることによって、適度な負荷で心臓・肺・筋肉を鍛えることができるのではないかと思います」と指摘。
また、自然との触れ合いにも健康効果が期待できるそうで、佐田先生は「視覚・嗅覚・聴覚の刺激が脳に働き、ストレスを取ってリラックスさせてくれると同時に、自律神経のバランスを改善する効果も期待できる」と説明した。
ウォーキング開始から約1時間半。ついに山頂に到着した梅田アナは「すごい達成感」「山を見ておいしい空気を吸って、体も心もリフレッシュできました」「思っていた以上に楽しいです」と爽やかな笑みを浮かべた。
また、山頂で梅田アナの血圧を測ったところ、安定した数値に。この測定結果について佐田先生は「運動によって自律神経がリラックスして血管が拡がった。ゆっくりな運動なので脈拍・血圧がそれほど上がらず、結果として血圧が下がったことにつながったと思われます」と解説する。
クアオルト健康ウォーキングでは、歩くだけでなく、その土地ならではのおいしいグルメを食べ、観光を楽しむのも大事な要素の一つ。今回は、上山市の名物・こんにゃく料理の専門店を訪れ、ヘルシーな懐石料理を堪能した。
さらに梅田アナは、上山市が誇る温泉を気軽に楽しめる足湯スポットへ。温泉を活用することも健康に効果があるそうで、佐田先生は「体を温めると心臓や血管の老化を防ぐ物質、血管を拡張させる物質が出てくると言われています。それによって血管を若返らせる効果が期待できると思います」とコメント。
続けて佐田先生は、クアオルト健康ウォーキングの良さについて「適度な運動で心臓や肺、血管に適度な負荷を与える。そしてリラックスする。心臓・肺・血管・血流を良くする。血糖値にも良い効果が期待できると思います」と説明した。
ウォーキングだけでなく上山市の魅力も存分に味わった梅田アナ。体験を終えると「頑張らない、無理をしない。でも心身ともに健康になれる。運動をしたことがない人も参加していただいて、もっと健康になってもらいたい」と振り返った。