ブリヂストンは2019年に個別管理用のRFIDタグを搭載したトラック・バス用タイヤを欧州市場から展開してきたが、このほどより高度な個体管理を可能にする次世代RFIDタグの開発に向けトッパン・フォームズと共同開発を進めていくと発表した。
RFIDは電磁界や電波などの無線通信を用いて、ICタグなどの情報を非接触で読み書きする自動認識技術。最近はタイヤメーカー各社が商用車タイヤを中心にRFIDタグを搭載する動きが活発となっているが、そのメリットとは何か?
文/フルロード編集部 写真/フルロード編集部・ブリヂストン
次世代RFIDの共同開発の概要
ブリヂストンとトッパン・フォームズは、これまで基礎検討を積み重ねてきたタイヤ用次世代RFIDタグの早期実用化に向けて、実装技術の共同開発を2022年10月より開始した。
今回の共同開発は、ブリヂストンが持つタイヤ開発・製造技術とトッパン・フォームズが持つRFID分野の技術を融合し、より離れた位置から正確に通信できる次世代RFIDタグの開発とタイヤへの実装技術の確立を目指すもの。
現状、輸送業者や販売店のタイヤの個体管理については、タイヤ1本毎に目視で確認作業が行なわれており、トラック等に装着されているタイヤを確認するためには、車両下に潜り込んだりタイヤを取り外す必要があり、現場での作業負担が大きいことが課題となっている。
RFIDタグの通信性能を大きく向上させることで、既存技術ではむずかしいより離れた場所から遠隔で生産日時、工場検査情報、出荷日時、車両への装着日時、各種タイヤ点検情報など、個々のタイヤに関する正確なデータの読み取りを行ない、システムへのデータ接続が可能になる。
これにより人手不足が課題となっている現場の作業時間の短縮や安全性・作業性の改善に貢献。
また、タイヤ1本毎の走行距離やメンテナンス履歴などの情報を次世代RFIDを通じて入手し分析することで、ブリヂストンが提供するリトレッド、メンテナンスなどのサービス・ソリューションにも応用し、顧客の使用状況に合わせた最適なタイミングでサービス提供も可能になる。
投稿 タイヤの個別管理にもデジタル化の波! ブリヂストンとトッパン・フォームズが次世代の非接触式タイヤ測定技術の開発に着手 は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。