世界中から注文舞い込む“絶対ゆるまないネジ”はなぜ生まれた?
―フリーライターとして年間30―50社に取材しています。今回、執筆されたハードロック工業にどんな思いを持っていましたか。
「これまで多くの大阪のモノづくり企業を取材してき…
引用元: ・世界中から注文殺到、日本製の『絶対ゆるまないネジとナット』が話題 [422186189]
「『絶対に緩んではいけない箇所でネジは使わない』が世界の常識なのに、同社は『絶対に緩んではいけない箇所でネジを使う』市場を作った。
他社に同様のネジはなく、いわゆる“ブルーオーシャン”戦略をとった。
ネジは価格競争に陥りやすいが、製品の『ハードロックナット』は単価が高い。
世界中から注文が舞い込んでいる。
同社は究極の本業一点集中主義だ。
ハードロックナットが会社の収益源に育って約40年間、他の製品を作っていない。
ネジの製造技術を応用すれば、周辺分野に展開できるのに本業を極めている」
―一点集中する、そのこだわりの要因をどう思われますか。
「若林社長はこう話す。経営は無(心)と有(形)の両輪でできていて、よい心があれば、よい形が生まれる。中小企業は経営資源が少なく他分野に進出すると分散し、無と有のバランスが取れない。本業に集中することで無と有のバランスが取れるんだ、と」
「若林社長はハードロック工業の創業前に立ちあげた会社があり、別のネジを開発していた。キャッチフレーズを『絶対にゆるまない』として発売し、削岩機など振動が加わる機械で採用されたが、緩んでクレームが出たという。欲を出した結果、顧客に迷惑をかけた。取材時、社長がつらい記憶を忘れていない印象を受けた」
―クレーム後に、立ち上げた会社を無償譲渡し、新たなネジを手がける会社を作ったエピソードは印象的です。
「僕ならネジを改良し、同じ会社から売り出すが、若林社長は『それはやったらあかん』と話す。完璧でないネジと、新しいネジを同じ所から出すのが許せなかったのだと思う」
―本では若林社長のアイデア力にも触れていますね。
「若林社長が開発したネジが収益柱に育つまで3年かかった。ただアイデアマンの社長が発売した卵焼き器などがヒットし、会社運営に必要なつなぎ資金を確保した。すごいとしか言いようがない」
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