栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されている2022スーパーGT第8戦。11月5日の午後に行われたGT500クラス公式予選を終え、ポールポジションを獲得したSTANLEY NSX-GTの山本尚貴と牧野任祐が予選を振り返り、明日の決勝レースへの展望を語った。
山本尚貴
Q1担当/ベストタイム:1分35秒615
「今まで喜んだことないくらい、ものすごく興奮した予選でした。ここまでうまくいかなったなか、本当に大事な一戦であるこの最終戦の、このタイミングでポールポジションを獲得することができて、ドライバーふたりとしても嬉しいですが、チームとしての強さを見せることもできたので会心のポールポジションだと思います。今までのGT500クラスでのポールポジションのなかでも一番嬉しかったくらい、最高のポールポジションでした」
「正直、ポールポジションを獲ることはかなりハードルが高いと思っていました。特に今年はヨコハマタイヤ勢など、ブリヂストンタイヤユーザー以外のクルマがポールポジションを獲得していたので、一発に関しては正直少し劣っている部分を感じていました」
「牧野選手も『19号車(WedsSport ADVAN GR Supra)とボール争いになる』と分析していて本当に厳しいと思っていたなかで、19号車が最初にトップタイムを出してきたときには『まずいな』と感じましたけど、その後にセクター1で全体ベストを記録した瞬間に『コイツは行ってくれる』と思いました。本当に最後の最後まで気が抜けませんでした」
「ショートランよりもロングランの方が上がり幅がありそうだったのですが、そのことが明日のコンディションに合うかどうかはまた別の話です。なので明日は、しっかりと明日のコンディションにまずクルマを合わせることが大事ですし、冷静に周りを見ると、チャンピオン争いを戦っている12号車(カルソニック IMPUL Z)と3号車(CRAFTSPORTS MOTUL Z)が真後ろにいます」
「特に3号車はQ2アタックのタイミングを見ていてもタイヤのウォームアップは早いと思うので、明日のスタートで仕掛けてくる可能性は多いにあります。そして12号車は失うものはないという勢いのあるドライバーふたりですし、攻めてくるチームなのでしっかりと警戒しつつ、大事なポールポジションを獲得できたので逃げ切るだけです」
「タイトルについては、僕らは勝っても自力チャンピオンの可能性はないので、しっかりとふたりで勝ちたいです。勝ってみんなで笑顔で終わりたい。そのことを一番に考えてレースをしたいと思います」
牧野任祐
Q2担当/ベストタイム:1分35秒194
「純粋にポールポジションを獲得することができて本当に嬉しいです。前戦のオートポリスではギリギリのところでポールポジションを獲得することができなかったので、その悔しさも思っていたなか、Q1での(山本)尚貴さんのタイム(1分35秒615でQ1トップ)を見たときは『勘弁してくれよ……』と思いましたけど、本当にポールポジションを獲ることができてホッとしています」
「(赤旗中断で作戦変更はあったか?)午前中の専有走行のときも計測2周目がベストでした。それだったら感触を確かめながら走行し、最後の1周だけアタックすることは決めていました。そのことは路面温度など関係なく本当にプランどおりでした」
「(ポールポジションの瞬間の気持ちは?)ちょっと叫びすぎて今は喉が少し痛いですけど(苦笑)、めちゃくちゃ嬉しかったです」
「チャンピオンシップもありますけど、まずは勝って、いいシーズンの締めくくりができればいいなと思います。その後がどうなるかは分かりませんが、まずは本当に勝てるように頑張ります」