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夫が失踪してから30年。ずっと待ち続ける登美子(田中裕子)が深夜、独り寝室の暗闇に向かい、まるでそこに夫がいるように語りかけるシーンがある。記憶の断片は若い時だから、登美子の声はまるで20歳代のように頼りげない。老齢に差しかかった彼女が、ひそかにともし続ける「女心」が伝わる。NHKテレ…