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 2022年11月1日、エルグランドの一部改良が行われた。気になる新型エルグランドのデビュー時期は最新情報では約1年後の2023年末とみられている。

 2023年5月にも新型アルファードがデビューする予定だが、アルファードに負け続けているエルグランドに光明はあるのか?

 そんななか、エルグランドのモデル廃止説が流れているという。はたしてどんな怪情報なのか、真相に迫ってみた。

文/遠藤徹
写真/ベストカーweb編集部、ベストカー編集部

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■11月1日、現行エルグランドが一部改良実施

11月1日、一部改良が行われたエルグランド。よく見ないとわからないがNISSANのロゴが新しいCIに変更

 11月1日、現行エルグランドの一部改良が行われた。排ガス、騒音規制強化に伴う法規対応のための改良のほか、抗菌仕様のシートの採用、フロントマスクやリア、アルミホイールのセンターキャップ、ステアリングなど、新しい日産CIのロゴに変更。

 そのほか日産モータースポーツ&カスタマイズ(オーテック&NISMO)扱いのカスタムカー、AUTECHや福祉改造車両・ライフケアビークルシリーズ、エグゼクティブ向け特別仕様車・VIPもベース車と同様の変更を受けた。

 価格は2.5リッター(2WD)が379万9400~455万8400円。3.5リッター(2WD)が458万9200~537万9000円。

 今回の一部改良での値上げ幅はグレードによって異なるが10万4500~12万2100円となっている。

 通常の一部改良では、グレード構成の変更、ボディカラーなどの再編も行われるが、今回は必要最小限にとどめられた。

■エルグランドのフルモデルチェンジは2023年末!

次期型日産 エルグランドは2023年末にもフルモデルチェンジする方向で開発を進めているという(画像はベストカーが作成した予想CG)

 日産は現在、Lクラスミニバン「エルグランド」を2023年秋にフルモデルチェンジする方向で開発を進めている。現行モデルの登場が2010年8月4日であるから、実に12年あまりの世代交代である。

 次期型はプラットフォーム&基本コンポーネントを新開発し、大幅なクオリティアップ、使い勝手の向上、安全対策強化、自動運転支援装備の進化、走行性の改善など、現在における日産の最新ハイテクを盛り込んで仕立てているはずである。

 搭載するパワーユニットは新開発の2.5リッター直4マイルドハイブリッドと新型エクストレイルと同じ1.5リッターターボe-POWERを搭載する方向で開発を進めているようだ。

 この1.5リッターターボe-POWERはこの9月に発売開始したばかりの新型エクストレイルに搭載しているパワーユニットと基本的に同じだが、エルグランドの方がひと回りサイズは大きく、車重が嵩むためモーター出力をアップさせ、ハイトルク化し、走行性やレスポンスアップを図っている。

 駆動方式はエクストレイルが4WD、エルグランドは2WD中心のマーケットニーズであるため、それに対応した調整も施している。

 トランスミッションは2.5リッターモデルについては引き続きCVTとの組み合わせでe-POWERは電気自動車と同じワンペダルも採用する。

 新型セレナの最上級グレード「ルキシオン」には高速道路走行での自動運転でハンズフリーが可能な「プロパイロット2.0」を装備しているが、新型エルグランドにも同様に装備車を設定する見込み。

 7人乗りと8人乗りの違いは2列目が3人掛けのベンチシート、セパレートで2人掛けのオットマン付きで差を設けるのは現行シリーズと同じである。ナビ画面のサイズは現行シリーズの10.5インチからエクストレイル、次期型セレナのように最大で12.3インチも選べる。

車体サイズは現行型をほぼ維持(画像はベストカーが作成した予想CG)

 今回の一部改良モデルは11月1日の発売だが、取り扱う日産店、日産プリンス店、日産サティオ店では先行して見積書の作成は可能な状況にあり、10月下旬現在の納期は12月頃と比較的早い。絶対的な販売台数が少ないので、受注してから生産、納車する方式としている。

 関東地区でメイングレードの250ハイウェイスタープレミアムアーバンクロム7人乗り(メーカーオプション付き車両本体価格489万9400円)にナビレコお買い得パック、コーティングなど75万円弱のオプション&付属品を装備して弾いて貰うと、法定&法定外費用を含めて総支払額は610万円強と出た。

 納期は12月、値引き額の初期提示額は下取り車なしで40万円程度となっている。

■エルグランドの「モデル廃止もあり得る」という情報も

エルグランドド7人乗り 250ハイウェイスタープレミアムのインテリア。内装色はグランドブラック

 しかしながら日産販売店筋では最近、妙な噂が流れている。「今後の動向次第では次期型エルグランドの開発をストップさせてモデル廃止もあり得る」という怪情報である。

 というのはこの11月28日に発表する新型セレナには最上級グレードの「ルキシオン」が設定され、車両本体価格はハイウェイスターの最高グレードより約100万円高いとされる。

 これは現行エルグランドハイウェイスターとほぼ同じ価格帯に相当する。日産営業担当者はつい最近開催した販売店向けの次期型セレナの商品説明会で「新型セレナに設定するルキシオンで歴代エルグランドやアルファード、ヴェルファイアからの乗り換えを目指してもらいたい」と提案しているといわれる。

 このことはもしかしたらエルグランドの代わりをさせたいとの狙いがあるのかもしれない。ホンダが2022年5月下旬に一新した新型ステップワゴンスパーダに最上級グレードの「プレミアムライン」を設定、2021年末に生産中止したオデッセイの代役をさせているのと似ている。

 ただ首都圏日産店の営業担当者は一様に「エルグランドとセレナはボディサイズの大きさやクオリティ、ユーザー層も異なるので、エルグランドが次世代モデルを投入すれば、人気復活の可能性が強い」と大きな期待を寄せている。

 2023年秋に開催される東京モーターショーでは次期型エルグランドないしは後継モデルのプロトタイプが参考出品されれば継続の見込みがあるが、実現しなければ、もしかしたらモデル廃止も視野に入ってくることも考えられる。

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