航空宇宙企業Stratolaunchは、117mの翼幅を持つ世界最大の双胴機Model 351 Rocに、極超音速実験機「Talon」の試作機を搭載し、上空で射出するためのリハーサル飛行を実施したと発表した。
Talon-Aは2020年に公開された、高度約1万mをマッハ5以上で飛行するために設計された、再利用可能な航空機。自律的に空港の滑走路に着陸する機能を備えている。またその内部には計測機器や実験機材を積み込むことができ、超音速の世界でのさまざまなデータ収集を行うことが可能になる予定だ。
今年はじめには、この超音速機の動力を搭載しないプロトタイプ「TA-0」を用意し、これをRocに搭載して空中射出システムの試験を行う計画を進めていると述べていた。
先週金曜日にRocは、2つの胴体の中央部分にこのTA-0を装着し、モハベ砂漠上空でキャプティブキャリー飛行を実施した。この試験飛行は5時間強、高度7000mに到達し、Stratolaunchは実際の射出を前に空力面でのデータ収集を完了。ぶじ成功したという。
Stratolaunchは、年内にもう一度キャプティブキャリー飛行を行い、次は太平洋上でのTA-0のリリースを試験的に実施する予定だ。また、本番機であるTalonは2023年の商業飛行開始を目指しており、現在は試験と開発が続けられている。
StratolaunchのCEO、ザッカリー・クレバー博士は「極超音速飛行試験サービスを顧客に提供するという約束を果たすため、試験と開発を加速させています。私たちのチームは、極超音速飛行の初飛行に向け、より複雑な試験のマイルストーンを達成していきます」と述べている。
- Source:Stratolaunch(PR Newswire)
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