一般社団法人九州観光機構、九州旅客鉄道株式会社、⻄日本鉄道株式会社、福岡国際空港株式会社は、インバウンド向けにSNSを活用した“Welcome back to Kyushu”キャンペーンを共同で実施する。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
キャンペーンの目的は?
このキャンペーンは福岡空港を玄関口として、九州全域の国際観光旅客の需要回復を促すことが目的だ。本キャンペーンでは、海外在住の方を対象に、九州観光機構公式 SNSからの「あなたの行きたい九州の観光スポット」などといった投稿に対するコメントを募集する。
集まったコメントの中から抽選で九州の周遊・お買い物に便利な景品をプレゼントする。
キャンペーン開始当日には、海外からの入国者を福岡空港国際線で横断幕を持ってお出迎えするイベントを行う。さらに、海外から入国してJRや高速バスで九州内を周遊する旅行者向けに特典を提供する”JR九州レールパス、SUNQ パスで九州観光”キャンペーンを実施する。
九州観光機構、JR九州、⻄鉄、FIAC では、今後の九州へのインバウンド需要を盛り上げ、九州全体の活性化と発展を目指すとしている。
キャンペーン概要は?
“Welcome back to Kyushu”キャンペーンの概要は次の通りだ。対象は海外在住者で、期間は2022年11月1日(火)〜2023年1月31日(火)まで。内容は九州観光機構公式 SNSをフォローし、毎月1回投稿される“Welcome back to Kyushu”キャンペーン記事へ期間内にコメントいただいた方の中から、抽選で各社よりプレゼントする。
投稿内容は、1回目「あなたの行きたい九州の観光スポット」、2回目「あなたの食べたい九州のグルメ」、3回目「あなたが思う九州の魅力」。
プレゼント内容は、【JR 九州賞】JR九州レールパス北部九州版3日間用(10,000 円)を5名、【⻄鉄賞】SUNQパス『全九州+下関』3日間用(10,000 円)を5名、【福岡空港賞】福岡空港免税店商品券(10,000 円)を5名。
“JR九州レールパス、SUNQパスで九州観光”キャンペーン
同時開催の“JR九州レールパス、SUNQパスで九州観光”キャンペーンについては次の通り。対象は福岡空港から出国する訪日外国人旅行客で、期間は2022年11月1日(火)〜2023年1月31日(火)まで。内容は、キャンペーン期間中に JR九州レールパス、SUNQ パスを利用して九州を旅行し、福岡空港から国際線で出発する方全員を対象に特典のサービスを適用する。
特典内容は福岡空港国際線ターミナル免税店の商品5%割引(一部商品除く)で、割引方法は福岡空港免税店において、使用済みのJR九州レールパス・SUNQ パスとボーディングパスを提示すると、その場で特典を適用する。
<オピニオン>円安なので仕方がないが……
このキャンペーンで日本国民が関与できることは一つもない。円安なので日本人が海外に出ても渡航先にもよるが割安感は感じにくい。よって国内旅行をする方が内需拡大にもなり相対的に割安感は高い。
一方で訪日外国人は円安のメリットを最大限享受できるので、思いっきり旅行を楽しんでもらうことで消費してもらうことが可能になり日本経済にとってはメリットになる。その意味で国際線の増便が予想される今後に期待がかかるのは当然だろう。
<オピニオン>出国する日本人には何もない?
それでも我慢に我慢を重ねた日本人が旅行で出国するケースは多いはずなのだが、日本人にも何らかのメリットがあれば、このようなキャンペーンも盛り上がりを見せる可能性はある。
たとえば帰国後に使用できる同じチケット引換券を前売りすることにより出国日本人にも同じキャンペーンが適用されれば、ネット時代の現代では話が広まり、あえて福岡空港から出国しようと考える人が増えるかもしれない。
帰国後にJR九州レールパスや割引されたSUNQパスが利用できるのであれば、日本人によりさらに消費が広まる可能性もある。毎日のように歴史的な円安だとデメリットばかりが報道される世の中で、日本人がお得感を感じる策をキャンペーンで複合してもいいのではないだろうか。
もっともインバウンドの促進を目的としたキャンペーンなので、インバウンドではない出国日本人は関係ないと言われればそれまでだ。しかし盛り上がりという観点では日本人を巻き込まないと誰も知らないキャンペーンで終わってしまう可能性がある。
インバウンド促進のこうしたキャンペーンは、ほぼ例外なく日本人の知らないところで行われ、街中や店頭で知り「我々には関係ないのか!」と呆れ顔の日本人旅行者の姿を見かけたことがある。しかし、やるからには成果を上げて多くの旅行者を獲得して消費をしてもらいたいものである。
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