ダイハツは2022年10月3日、スーパーハイトワゴン、タント&タントカスタムをマイナーチェンジするとともに、アウトドアモデルのファンクロスを追加し、発売した。
タントは、スーパーハイトワゴンという市場を開拓し、軽自動車初のピラーインドア(Bピラーレス)や両側パワースライドドアを採用。2019年7月に発売した4代目の現行モデルはダイハツのクルマ作り、DNGAの第一弾として発売された。
今回、デビュー以来、約3年を経てマイナーチェンジした、新タントはどのように進化したのか、解説していこう。
文/ベストカーweb編集部
写真/ダイハツ
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■エクステリアに変更はない標準車のタント
今回、行われたマイナーチェンジで、親しみやすさ、シンプルな標準車のタント、上質・迫力・洗練のタントカスタム、そしてアウトドアニーズに応えるために新投入された、ファンクロスという3つのラインナップとなる。
まず標準車のタントだが、エクステリアの変更はないがインテリアは統一感のあるグレーでコーディネートし 「明るくスッキリ」した室内空間にしたほか、荷室の使い勝手を広げる 上下2段調節式デッキボードや電動パーキングブレーキの設定グレードを拡大。
さらに9インチスマホ連携ディスプレイオーディオ航続可能距離表示やエアコンの 温度調節等ができる音声認識機能の搭載。
ボディカラーは、サンドベージュメタリック、ホワイト×アイスグリーン、ホワイト×サンドベージュメタリック新色を加えた全11色のラインナップを用意。
燃費性能もエンジン制御系を改良し、スーパーハイトワゴントップの燃費性能を実現。タントは22.7㎞/L、タントカスタムは21.9㎞/Lとなった。
価格は「全体としては価格を据え置きにしています」とのこと。タントの価格は138万6000~177万1000円。
■シャープで“ちょい悪”顔のタントカスタム
いまやアルファードを頂点とするミニバン系のトレンドは、オラオラ顔、ちょい悪顔だが、今回のマイナーチェンジにより、タントカスタムもそのトレンドにのった形だ。
ヘッドランプやバンパーの立体感と車全体のワイド感を強調しより迫力あるフロントフェイスにグラフィックやメッキ加飾を変更し洗練・上質感を演出。オラオラ顔というより、シャープで上質、どことなくレクサスに似ている印象だ。
インテリアはブラック基調の室内に深みのあるブルーを配色し、レザー面積を増やしたシート表皮やメッキ加飾によりシャープで緻密な印象を演出する。
上下2段調整式のデッキボードyは新設定のラゲッジ側スライドレバー、音声認識とCarPlayのワイヤレス接続に対応した9インチスマホ連携ディスプレイオーディオなどの装備は標準車と同様に充実している。
タントカスタムのボディカラーはクールバイオレットクリスタルシャインとクロムグレーメタリックを新設定し、全9色とした。
タントカスタムの価格は178万2000~199万1000円。
■こりゃ売れる! クロスオーバースタイルのファンクロス、流行のマットカラーもあり
今回の最大の目玉はなんといっても、アウトドアスタイルのファンクロス。力強いヘッドランプや、タフさを表現したフロントグリルやバンパー、シルバー加飾、サイドガーニッシュ、ルーフレールと、まさにアウトドアスタイルの王道をテンコ盛りにしたデザインだ。
インテリアはさらにカッコいい。インパネには差し色のオレンジを採用し、カモフラージュ側のシート生地を採用するこだわりぶり。そのほかの専用装備としては撥水加工のフルファブリックシート表皮や、防水加工シートバック(後席)の採用。夜間の積み下ろしで役立つラゲージルームランプ(デッキサイド右側・天井)と、利便性の高いUSBソケット(後席右側1口)を標準装備
アースカラーとアクティブカラーで「アウトドア」イメージを表現。サンドベージュメタリックやレイクブルーメタリック、フォレストカーキメタリックなどのアースカラーに加え、マット塗装を思わせるクロムグレーメタリックなど、全13色となっている。
スーパーハイトワゴンかつ、Bピラーレスのミラクルオープンドアを採用したクロスオーバーというのがファンクロスの最大のウリ。解放感抜群のインテリアが車中泊&キャンプには大活躍しそうだ。Bピラーレスとしては軽商用のN-VANがあるが、ファンクロスがその牙城を崩せるか?
タントファンクロスの価格は172万1500~193万500円。
■8月22日から先行予約を開始、受注台数は約2万8000台
2022年8月22日に先行予約を開始、現在までの受注台数は、月販目標台数1万2500台に対し、約2万8000台を受注、好調なスタートを切った。
開発段階では、カスタムが45%、標準が35%、ファンクロスは25%という比率を予想。ふたを開けてみると新モデルのファンクロスは約25%にあたる約2800台を受注したという。今後、現車を見てファンクロスの受注台数は3割を超えると予想している。
先代タントでは軽販売NO.1を獲得したこともあったが、現行モデルでは苦しい販売状況が続いている。実際、2022年1~8月の累計販売台数はN-BOXが1位で13万2183台、2位スペーシア・6万2911台、3位ムーヴ・5万7772台、4位ワゴンR・5万2009台、そしてタントが5万5793台で5位となっている。
なお、半導体不足や部品供給の遅れによる納期遅延が続いているが、新型タントに関しては「2~3ヵ月の納期でお届けできるように生産調整をしています」とのこと。
はたして、今回の大幅改良で、独走を続けているN-BOXを超えることができるか? 10月4日以降、実車を撮影次第続報をお届けする。
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