フォーカルポイントは、IMMOTOR社のポータブル電源「BAYシリーズ」のクラウドファンディングを10月11日に開始する。容量違いで2モデルがラインナップされ、543Whの「BAY500」は7.7万円程度、1023Whの「BAY1000」は11万円台の出資額になる予定だとしている。また、クラウドファンディングはGREEN FUNDINGにて展開される。
IMMOTORは、2015年に電動スクーター「Immotor Go」をリリース後、2017年に世界初のモビリティネットワークプラットフォーム「Immotor Battery-swapping Network」を開始。これは電動スクーターのバッテリーを交換するだけで走り続けられるという仕組みで、中国だけでなくタイやマレーシアなど、60以上の年にステーションを構築しているという。
今回のポータブル電源は、このプラットフォームで培ったバッテリーの技術を活かし、「革新的なポータブル・ グリーン電力を提供」するために立ち上げたアウトドア向けラインの新製品となる。なお、IMMOTOR創業者のDaniel Huang氏は、iPhone用バッテリーケース「mophie Juice Pack」を開発したMophie社の創業者でもあるとのこと。
ラインナップは上述の通り、容量543Whの「BAY500」と1023Whの「BAY1000」の2モデル。最大出力はBAY500が600Wで、BAY1000が1200Wとなる。BAY500ではスマートフォンで40回、ノートPCで7回の充電が行えるほか、7時間のプロジェクター使用、15時間のランタン使用が可能。BAY1000ではちょうど2倍の時間利用できる。
前面に出力端子を備え、BAY500ではUSB-C×2、USB-A×2、DCポート×1を搭載。BAY1000ではUSB-C×4、USB-A×2、DCポート×2、シガーソケット×1を備える。マグネット式のポートカバーを採用することで、使用しない際は隠すこともできる。また両モデルとも背面にはAC出力、上面には15W出力のワイヤレス給電を搭載する。
搭載するリチウムイオンセルは電気自動車グレードで、1,000回以上の充電サイクルをサポートする。充電方法はDC入力、USB-C入力、および別売のソーラーパネルによる太陽光発電に対応。フルまでの充電時間はBAY500で2時間以下(DC入力&USB-C×2使用時)、BAY1000では1.3時間以下(AC1000W入力時)となる。
本体素材はアルミニウム合金製で、ハンドルには本皮巻きのステンレス・スチールを採用。本体前面にはインテリジェント・アンビエント・ライトという発光部を搭載しており、充電状況に応じた点灯や、アプリから設定したカラーで光らせることもできる。ほかアプリでは、各出力ポートのコントロールや、ライフサイクルのモニタリングも行える。
またアクセサリーとして、上述のソーラーパネルに加えて、2ボックス型の冷蔵・冷凍庫、電気ブランケット、専用バッグ、専用キャリングケースを用意。ソーラーパネルは100W出力に対応し、充電効率を30%以上高めるMPPTシステムにより、BAY500を6時間以内、BAY1000を10時間以内でフル充電できる。また冷蔵・冷凍庫はBAY500で13時間以上、BAY1000で25時間以上の使用が行えるほか、アプリからの冷蔵・冷凍コントロールに対応する。
ここまでは通常のポータブル電源と大きな違いはないのだが、BAYシリーズには、これまでにない特徴がある。それが、Web3の技術を用いているという点だ。本機はソーラーパネルからの充電に対応すると上述したが、このグリーンエネルギーを使用することで、状況に応じてNFTを提供できる。
発表会ではフォーカルポイント代表取締役の恩田英樹氏が登壇し、グリーンエネルギーとWeb3を融合させたプラットフォーム「GPN(GreenPower Network)」について解説。BAYシリーズでは充電時に、通常エネルギーとグリーンエネルギーを判別するためのプロセッサーを搭載し、どれだけグリーンエネルギーを使ったか分かるようになっているとのこと。このデータをBluetooth接続したスマートフォンからアップロードし、トークン化するという。
BAYシリーズには製品ごとに固有のIDが割り振られており、ユーザーの初回設定時に、NFTのアバターがもらえる。このアバターは時間経過で劣化するようになっていて、その修復や劣化を遅らせるアイテムなどにトークンが利用できるようだ。なおアバターは7種類のスタイルからランダムに決定され、それぞれ特徴が異なるとしている。