【伝統こけし】 自由な表現、木のぬくもり　全国の創作こけし一堂に　群馬で美術展

各地の「創作こけし」107点が一堂に会する全国創作こけし美術展が2日、群馬県渋川市の渋川市民会館で始まった。前衛的な作品も並ぶ展示は、作家同士の刺激にもなっているという。入場無料で8日まで。6日には40人まで無料で絵付け体験できる。

東北などの「伝統こけし」の多くは球体の頭部に円柱形の胴体で、筆で顔や模様が描かれる。創作こけしも木を旋盤やろくろで整えて作られるが、両腕や目鼻口が立体的に表現されたり、異素材の金属が使われたりと自由自在。渋川こけし人形会の藤川正衛会長は「表現に制限はないが、全体的に『丸』い形で木のぬくもりは共通する」と指摘する。

県内のこけしは、伝統こけしを含めても全国トップクラスの生産量がある。戦前は前橋市の木工事業者がけん玉やこまを作っていたが、戦後の観光ブームに乗り、青森や日光、広島、本土復帰前の琉球のこけしなど全国の観光地の土産用こけしが県内の工房で量産された。その後の経済発展で前橋市の多くの事業者は廃業したが、渋川市では独自に芸術性を高めた多くの作家が残った。市内の3人の作家が現代の名工に選ばれている。【田所柳子】

自由な表現、木のぬくもり　全国の創作こけし一堂に　群馬で美術展 | 毎日新聞

　各地の「創作こけし」107点が一堂に会する全国創作こけし美術展が2日、群馬県渋川市の渋川市民会館で始まった。前衛的な作品も並ぶ展示は、作家同士の刺激にもなっているという。入場無料で8日まで。6日には40人まで無料で絵付け体験できる。

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