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すぐに拝殿を離れようとする一歩に傘を渡そうとするが、「もう、どうせずぶ濡(ぬ)れなんで」と受け取らない。 雨の中を鳥居まで戻り、またそこで引き返してくる。 あけみもそれに続いた。鳥居の下で小石を一つ拾ってきて、「こうやって並べておこう」と拝殿の足元に置く。 手を合わせる一歩の顔は真…