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Mが本気を出した!後輪駆動、M4の直列6気筒、460馬力: 新型M2(G87)は再び本物のBMWとなった。全情報と初シートチェック!

ほとんどのモデルでキドニーグリルがXXLサイズ、現行1シリーズ(F40)は横置き3/4気筒エンジンのみ、後輪駆動なしと、最近のBMWファンは楽しめてはいない。そして、非常に大胆なデザインの電気自動車SUV「BMW iX」・・・。

市場投入と価格: マニュアルM2には500ユーロ(約7万2千円)の追加料金

BMWファン、お待たせしました! 新型「M2 G87」がついに登場し、市場投入される。新型「BMW M2」は2023年4月からディーラーに導入され、価格は先代モデルより少し高くなる予定だ。410馬力の「M2コンペティション」は、前回は約62,500ユーロ(約906万円)から販売されていた。新型「M2」のドイツでの販売開始価格は72,800ユーロ(約1,055万円)で、マニュアル車はさらに500ユーロ高くなる(73,300ユーロ=約1,062万円から)。

デザイン&サイズ: ワイドチークと4本のテールパイプ

ルックスの前に、まずはコンパクトなサイズ感を見てみよう。バイエルン製高性能クーペは少しサイズが大きくなったが、これは「M2」によるものというより、ベースによるものだ。ボディワークの下には、大きな兄弟車、「M3」や「M4」も製造されている「CLAR」プラットフォームが採用されている。つまり、「M2」も大きくなっているのだ。しかし、全長は約4.58メートルと、「M4」よりも20センチほど短い。

新型M2は、M字のエラがなくなったが、F87 M2よりも全幅が3.3cm広くなっている。

全幅1.89mのM2は、幅も広くなり、角ばったデザインになった。フロントは、角張ったキドニーグリルと、エプロンに設けられたほぼ正方形のエアインテークが、まさに武骨な印象を与えている。さらに、「M2」はナンバープレートの下にある巨大な口から空気を吸引する。

新型ヘッドランプハウジングとボリューム感のあるホイールアーチ

二度見、三度見すると、「2シリーズ」クーペとの対比で、エアインテークを含む改良されたヘッドランプハウジングと水平ストラットが目立つ。

サイドビューでは、ボリューム感のあるホイールアーチと、ドアから大きく張り出したシルパネルが、クーペのワイド感を際立たせている。フロント19インチ、リア20インチという「M2」標準のミックスタイヤは、このホイールの後ろに隠されていて、フロントに275、リアに285のタイヤが装着されている。

M2にはスチール製ブレーキのみが用意される

それが控えめすぎるようなら、「M2」用の「Mパフォーマンスパーツ」のホイールもすでに発売されている。そうすると、ホイールの径が1インチ大きくなる。ブレーキは、「M3」や「M4」で実績のあるスチール製ブレーキシステムが採用されている。カーボンセラミックブレーキシステムは、追加料金を支払っても「M2」には搭載されない。

スポーティとは、通常、カーボンを多用することを意味する。

先代モデルから車高を少し下げ(マイナス10mm)、立ち姿を少しずんぐりとさせた新型「M2」。リアは、4本出しのエキゾーストシステムと、フロントに勝るとも劣らない角張ったエプロンが、最高の「M」モデルとしての輝きを放っている。

発売時には、5色のカラーバリエーションが用意される予定だ。ソリッドカラーの「アルピンホワイト」と「ザントフォールトブルー」に加え、3種類のメタリック塗装も選択可能となっている。「ブルックリングレー」と「サファイアブラック」、写真車両の「トロントレッド」の3色から選ぶことができるようになっている。

【サイズ一覧】
• 全長: 4575mm
• 全幅: 1887mm
• 全高: 1404mm
• ホイールベース: 2747mm
• トランク容量: 390リットル

インテリア: カーボンを多用し、オプションのバケットシートを採用

シートに座ってみた。太めの革巻きステアリングホイールと赤いMボタンはおなじみの標準装備で、12.3インチのデジタルコックピットと14.9インチのインフォテインメント画面を備えたカーブドディスプレイも標準装備されている。そして、デジタルメーターやメニューには、おなじみのMグラフィックが採用されている。

オプションのカーボンバケットシートは、ベーシックシートと比較してさらに5.4kgの軽量化を実現している。

「M2」では、ドリフトアナライザーとラップタイマー、そして「ロード」、「スポーツ」、「トラック」、設定可能な「Mモード」が新たに搭載されている。これにより、エンジン、シャシー、ブレーキ、ステアリング、トラクションコントロールをそれぞれのニーズに合わせて個別に対応させることができるようになっている。

そして、いつも左車線にいたいという人には、写真車両に採用されているシート形状、カーボンバケットシートがお勧めだ。その優れた横方向のサポート力、人間工学に基づいた設計、低い設置位置が魅力だ。その結果、本物のサーキットツールのようなフィーリングを実現している。また、コンフィギュレーターではMスポーツシートやベーシックシート(無償)を選択することもできる。

エンジン&ドライブトレイン: 460馬力、常時後輪駆動

今回も、新型M2にはドライビングプレジャーを保証する。「M3」や「M4」の新型エンジン「S58」を搭載。ノーマルバージョンで460馬力、コンペティションバージョンで510馬力を発揮する。

4本のテールパイプがリアビューを飾る。トランクは最大390リットルを飲み込む。

しかし、今度の「M2」は、その大きな兄弟車に対して、ある種の敬意を払って距離を置いている。とはいえ、ベーシックバージョンで460馬力と最大トルク550Nmが地面を蹴る。

8速ZFオートマチック変速機を標準装備、6速マニュアル変速機をオプション設定

8速ZFオートマチックが標準だが、500ユーロ(約7万2千円)の追加料金で、マニュアルギアボックスがオプションとして用意されている。すべてのパワーは後輪にのみ供給され、「M3」や「M4」に搭載されている「xDrive」は用意されていない。

新型「M2」の乾燥重量は1700kg(AT車では25kg増)であり、決して軽量とはいえない。因みに、兄貴分の「M4」はベース車両のM2より75kgも重い。

【車両データ】

モデル BMW
M2
エンジン 直列6気筒ツインターボ、フロント縦置き
排気量 2993cc
最高出力 460PS
最大トルク 550Nm
駆動方式 後輪駆動、6速マニュアル(オプション:8速AT)
0-100km/h加速 4.3秒(マニュアル) / 4.1秒(8速AT)
最高速度 250km/h(Mドライバーズパッケージ装着時285km/h)
乾燥重量 1700kg / 1725kg(8速ATバージョン)

また、わずかに低くなった重量は、路上で顕著に表れるはずだ。M2は0から100km/hまで4.3秒(AT車4.1秒)で駆け上がる。さらに10秒後、200km/hマークに到達する。最高速度は電子制御により250km/hに制限されているが、オプションの「Mドライバーズパッケージ」を使用すれば、285km/hまで可能となる。

Mパフォーマンスパーツ装着車。

ドライビング: カモフラージュされたM2でアクセルを踏み込む

我々は、まだ厳重にカモフラージュされたプロトタイプで、すでに最初のラップを踏むことができた。高速走行時には、「M2」は先代モデルよりも、はるかに直進安定性が高く、短いホイールベースによってコーナリングフォースも高い次元で確保されている。

※BMW M2プロトタイプ初試乗記はこちらをどうぞ。

この敏捷性は、自発的でありながら予測可能なセルフステアリングビヘイビア(挙動)も決定する。ターンインの挙動は、フロントアクスルに装着された275タイヤのおかげもあって、さらにシャープになった。

限界域での反応もよりプログレッシブになっており、調整可能なスプリングとダンパーのセットアップが成功している。そして、460馬力の直6のサウンドは?穏やかなものから猛烈なものまで、あらゆるものを提供する。したがって、新しい「M3」や「M4」は高すぎる、あるいは気取りすぎだと思う人は、2023年まで待ったほうがいいだろう。これほどのモデルはこの価格帯には他にない。

Text: Peter R. Fischer, Katharina Berndt, Andreas Huber and Jan Götze
Photo: BMW AG