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毎日新聞の文芸時評を、二〇一〇年四月から二二年九月まで担当した。 文芸時評というのは、正直あまり得にならない仕事である。文学作品が発表されたり刊行されたりした最初に反応し、素晴らしいとかあまりよくないとかいった判断を根拠もなく下すのである。当然、よくないと思った作品がその後にベス…