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Image:Tesla

テスラは、これまでのAutopilotシステムに搭載している超音波センサーを、10月上旬生産のModel 3およびYから段階的に削除すると発表した。

他社の自動運転システムは、一般的にカメラからの映像に加え、LiDARやレーダーなどを使い、未だ完全ではないものの自動運転システムを構成している。しかしテスラは今後、カメラベースのコンピュータービジョンシステム「Tesla Vision」だけで、自動運転を開発していくことになる。

Autopilotが搭載するセンサーには、もともと8台のカメラ、前方レーダー、車両の周囲に設置され近距離のセンシングを行う複数の超音波センサーが標準搭載されていたが、テスラは昨年、前方レーダーを省略したTesla Visionに移行すると発表していた。

そのためか、今年5月までTesla Vision搭載車は、Auto Steer機能の使用を時速120kmまでに制限していた。今回、オートパーキングや衝突警告など、近傍の障害物を検知するための超音波センサーも廃止することで、周囲の障害物の検知もカメラベースのTesla Visionでカバーすることになる。

素人考えでは、周囲状況を把握するセンサー類は多い方が良さそうにも思える。一方で人間が自動車を運転する際、視覚情報を脳内のニューラルネットワークで解析して状況を判断し、道路設計も人間の視覚に合わせたものとなっている。テスラはこういった理由から、自動運転システムも、それを再現するのが最善と考えているようだ。

超音波センサーからの入力を置き換えるべく、FSDベータ版で使われているコンピュータービジョンの仕組みを用いることで、高精細な空間測位、より広範囲な可視性、および物体の識別と区別を行う能力が得られるとのこと。

なお、超音波センサーを省略したテスラ車には、このセンサーを使っていたパークアシスト、オートパーキング、Summon、Smart Summonなどの機能を、ある程度時間はかかるものの、今後カメラベースの機能として再び提供する予定だ。