11月5日、2022年MotoGP第20戦バレンシアGP MotoGPクラスの予選がスペインのリカルド・トルモ・サーキットで行われ、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は21番手を獲得したが、FP3のセッション中に後続のライダーの走行を妨げたとして、3グリッド降格ペナルティが科され、決勝は24番グリッドからのスタートとなる。
4戦ぶりに復帰を果たした中上は、初日は右手の回復状況を確認しながら走行を行い22番手で終えていた。2日目はさらなるタイム短縮と、ポジションアップに挑み、この日最初のFP3で転倒を喫したが、最後の計測で1分31秒093までタイムを縮めて19番手となった。しかし、このセッション中にホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)がアタックを行っているところを、11コーナーで中上がライン上をスロー走行して進路ぼを妨害したとして、3グリッド降格ペナルティが科されることが決まった。
迎えた予選Q1は気温24度、路面温度31度のドライコンディションで行われた。中上はフロントにミディアムタイヤ、リヤにソフトタイヤで1度目のアタックを行い、1分31秒496をマークする。その後リヤのソフトタイヤのみを新品に変え、再度アタックを行うと、さらにタイムを縮めていく。ラストアタックで自己ベストタイムを更新し、1分30秒830の11番手で総合では21番手となった。
復帰戦で降格ペナルティにより最後尾からスタートすることになってしまったが、セッションをこなすごとにペースと順位を上げ、少しずつ本調子を取り戻す様子が伺える。決勝は27ラップと長い戦いで行われるが、中上は最終戦でしっかり完走を果たしてシーズンを締めくくる意気込みだ。
■LCRホンダ・イデミツ
中上貴晶(予選21番手)
「セッションが進むたびによくなり、自分のスピードに合わせることができました。自分のライディングもよくなっており、今日の進歩には、とても満足しています。ラップタイムはトップ10にどんどん近づいています。予選では、あとコンマ数秒タイムを縮めたいと思っていました。でも予選のラップとレースペースでは、なにもかも状況が変わります」
「明日のレースは27周です。とても長く厳しいレースになりますが、ベストを尽くします。今シーズン最後のラウンドなので、チームのためにもベストを尽くします。彼らは今週末すばらしい仕事をしてくれました。最後までプッシュします。高いポジションでフィニッシュできることを願っています」