IFA 2022で、SamsungはOdyssey OLEDシリーズ初となるゲーミングモニターを発表しました。このモニターシリーズは非常に人気があり、長年にわたって積み上げられてきた”Odyssey”ブランドの恩恵を受けた素晴らしい製品となっています。
このモニターは、同じくIFAで発表されたLGの革新的なゲーミングモニター「UltraGear 45GR95QE」とベンダブルディスプレイ「LG Flex」への良い対抗馬となります。
新型モニター「Odyssey OLED G8」は、大絶賛の「Alienware QD-OLED 34」に使われているものと同じQD-OLED(量子ドット有機EL)を採用しているので、その技術自体は全く新しいというわけではありません。
QDはQuantum DOT(量子ドット)の略で、荷電粒子を使用して光波を制御し、光の色を微調整する技術です。従来は優れた色精度を確保するために使用されていましたが、最近Samsungが新しい用途を発見しました。
QD-OLEDパネルで、SamsungはQD技術を使用して青色の光を赤と緑に変えることが可能となります。それが可能になることで、いくつか利点が生まれます。通常、OLEDには様々な素材が使われており、最低でも青色OLEDと黄色OLEDが含まれます。QD技術を利用することで、Samsungは2種類ではなく1種類を製造するだけで済みます。
次に、青色OLEDの寿命は黄色のものとは異なります。青色の劣化ははるかにゆっくりな傾向があり、黄色の減衰により、色の精度の問題が発生する可能性があります。青色OLEDしか搭載しないことで、色の一貫性が増し、より長い期間維持されます。SamsungはDCIの色域を93%カバーしていると謳っているので、このモニターは”プロレベル”と言えます。
重要な技術は別として、このモニターは映画に最適な画面比率21:9の34インチで、解像度はQHD(3440×1440)、リフレッシュレートは175Hzとなっています。1800Rの湾曲率により、ユーザーは完全な没入感を得ることが出来ます。これでMS Flight Simulatorをプレイする様子を想像してみて下さい。これに勝てるのは完全なVRだけですが、視野の広さでは劣っています。
Samsung Smart Hub経由での動画ストリーミングに対応しているので、コンピューターの電源が切れていてもモニターを使用することが可能です。つまり、YouTube、Amazon Prime、Netflix等のサービスが引き続き利用出来るということです。
モニターにはIoT HUBが組み込まれており、スマートフォンやコンピューター不要で自宅にある互換性のあるスマートデバイスを認識することが出来ます。内蔵されたSamsung Gaming Hubによって、GeForce NowやGoogle Stadia、Utomik、Amazon Lunaからゲームをストリーミングプレイすることも可能ですので、ゲーミングPCを持っていなくてもゲームで遊ぶ事が出来ます。
他のOdysseyモニターと同様に、OLED G8のデザインは見事です。ユーザーは高さと傾きを調整し、最高の快適さを得られます。Samsungは、このモニターが今年の終わり頃に発売されると説明しているので、ホリデーシーズンの買い物に間に合うことを願っています。
この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。
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