最近の気になるニュースから注目の自動車関連記事をピックアップ、コメンテーターとして自動車評論家・片岡英明氏が記事を分析しお伝え!
今回は、今年上半期自動車盗難件数が激増!? BYDが7月のEV世界販売台数首位に!! …など、クルマ界のちょっと気になるニュースをお届け!!
※本稿は2022年9月のものです
文/片岡英明、ベストカー編集部、写真/BYD、トヨタ、日産、ホンダ
初出:『ベストカー』2022年10月10日号
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■2022年上半期は自動車盗難件数が激増!!
警察庁発表の2022年上半期の犯罪統計で認知されている自動車盗難件数が前年同期比19.4%増となっていることが明らかになりました。検挙率も下がっているようです。昔と違い日本も物騒になったものですね。
【片岡氏のコメント】
ここ数年、自動車の盗難被害が激増している。狙われやすいクルマは、一部の人気車に集中しているようだ。欲しい人が多いからプロの窃盗団によって盗まれてしまうのである。
盗難被害が多いのは、意外にも屋外にある自宅の駐車場だ。スマートキーの弱点を突いたリレーアタックが注目を集めたが、それ以外の盗難方法も増えてきた。
最近になって増えてきたのが、電子制御のECUやセンサーなどの伝送路に侵入するCANインベーダーと呼ばれる手口だ。数分でドアロックを解除でき、エンジンがかかる。
窃盗団から人気の高いランクルやレクサスだけでなく、絶版のスポーツモデルも人気上昇中だ。後悔しないために最新のカーセキュリティ用品を使って防いでほしいね。
■BYDが7月のEV世界販売首位に!!
自動車産業調査会社のマークラインズは、主要14カ国(アメリカ、カナダ、日本、中国、韓国、インド、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、ブラジル、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)における今年7月のEV販売で中国メーカーのBYDがテスラを抜いてトップに立ったと発表しました。
来年から日本でも販売を開始しますが、BYD旋風が巻き起こるのでしょうか?
【片岡氏のコメント】
中国の深圳に本拠を置くBYDは、バッテリーEVなどの新エネルギー車の開発に早い時期から取り組んできた。今ではEVトラックやEVバスも販売し、世界70カ国以上の国々で愛されている。
毎年のように販売を伸ばし、2021年は60万台を超える新エネルギー乗用車を販売した。その伸び率は、前年比220%増というから驚きだ。
今年はさらに加速がつき、上半期だけで64万台を販売し、世界一のEV自動車メーカーとなっている。当然、常勝を誇ったテスラをも退け、その勢いはしばらく収まらないだろうと思われる。
日本ではEVバスやEVフォークリフトなどを中心に販売を伸ばしてきた。足場を築いたBYDは、2023年に本腰を入れてEV乗用車の販売を開始する。
安全性の高い、さまざまなタイプのEVをリーズナブルな価格で販売し、実績を伸ばしてきたBYDは手強い自動車メーカーだ。母家を取られた家電の二の舞にならないことを祈りたいね。
■軽自動車の世帯普及率が3年連続減少!!
今や新車販売の約40%を占める軽自動車。保有台数は増えていながらも、世帯数も増えたことが普及率の減少の理由といいますが、無視できないデータです。また、軽自動車の世帯普及率が高い県も気になりますね。
【片岡氏のコメント】
軽自動車は半導体不足やコロナ禍での買い控えなどがマイナス材料となり、販売台数を落ち込ませている。2021年度の販売台数は11.5%も減り、連続しての減少となった。
2018年まで、43年連続して伸びていた軽自動車の100世帯あたりの普及台数も、2019年以降は減少している。2021年は、2020年比で0.13台減の54.1台だ。これは1.85世帯に1台の割合になる。
依然として軽自動車の保有台数は増え続け、3150万台に迫った。だが、世帯数が増えてしまったため3年連続して普及率が下がってしまったのだ。
ちなみに世帯あたりの普及率がもっとも高いのは長野県である。3年連続トップの座を守り通した。
2位以下は鳥取県、佐賀県、島根県、山形県の順だ。4位の島根県までは100世帯に100台以上の普及となっている。逆に普及率が低いのは鉄道やバスなどの公共交通機関が充実している東京都や神奈川県、大阪府、埼玉県など。
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