「無敵の人」なる俗語がある。愛する人も守るべきものもなく、自分の未来や命にすら無関心。ゆえに死刑も怖くない。第167回直木賞にノミネートされた呉勝浩さんの『爆弾』(講談社)は、そんな人物とどう向き合うか、読者に突きつける異色作だ。 『爆弾』でのその人物は「スズキタゴサク」という。坊主…
「無敵の人」なる俗語がある。愛する人も守るべきものもなく、自分の未来や命にすら無関心。ゆえに死刑も怖くない。第167回直木賞にノミネートされた呉勝浩さんの『爆弾』(講談社)は、そんな人物とどう向き合うか、読者に突きつける異色作だ。 『爆弾』でのその人物は「スズキタゴサク」という。坊主…