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Intelの第13世代Core i3-13100デスクトップCPUが目撃され、わずか4個のPコアを搭載した非常にエントリーな設計が特徴となっています。

CPU-zの検証でクロック3.4GHzのIntelクアッドコアCPU「Core i3-13100」が姿を現す

Intelの第13世代Raptor Lake CPUファミリーは、発売時点ではCore i9-13900K(F)、Core i7-13700K(F)、Core i5-13600K(F)などの「K」シリーズパーツのみが用意される予定だ。

しかし、ここ数カ月でリークされているように、Intelは非KシリーズやTシリーズのメインストリーム向け製品も準備している。

AMDは現在、これらの製品や既存の第12世代CPUラインと同価格で購入できるAM5製品を持っていないため、メインストリームのラインナップこそが、AMDが取り組むべき大きな課題となりそうだ。

そのラインナップの1つが、今回CPU-zのデータベースに登場したIntel Core i3-13100CPUです。Raptor Lakeチップというか、Alder Lakeというべきか、すべてPコアで8スレッドの4コア設計になっています。

Raptor Lakeチップではなく、Alder Lakeとしたのは、Alder LakeのCore i3-12100と同じキャッシュ構造で、L3が12MB、L2が5MBの設計になっているからだ。Intelの第13世代ラインアップは、ここに詳述したように、Raptor CoveとGolden Coveのチップが混在することが予想される。

Intel Core i3-13100 Desktop CPUのCPU-zスクリーンショット(画像提供:TUM_APISAK):

このCPUは3.41GHzのクロックで動作していることが確認されており、これが最終的なクロックでないことは間違いない。

Core i3-12100のベース/ブーストクロックが3.3/4.3GHzであることから、倍率やバス速度が変更されていることがわかるが、後継機がこれ以下のクロックになることはありえないだろう。

なお、このCPUはGigabyte B660 Gaming Xマザーボードでテストされており、第13世代CPUは既存の600シリーズや新しい700シリーズのボードと互換性があることが分かっている。

Intel第13世代Raptor LakeデスクトップCPUの期待機能:

  • 最大24コア&32スレッド
  • 新しいRaptor Cove CPUコア(PコアのIPCを強化)
  • 10nm ESF「Intel 7」プロセス・ノードをベースとする
  • 最大6.0GHzのクロックスピード(予定)
  • Eコアを2倍にしたモデルもあります。
  • PコアとEコアの両方でキャッシュを増加
  • 既存のLGA 1700マザーボードに対応
  • 新しいZ790、H770、およびB760マザーボード
  • 最大28のPCIeレーン(PCH Gen 4 + Gen 3)
  • 最大28のPCIeレーン(CPU Gen 5 x16 + Gen 4 x12)
  • デュアルチャネルDDR5-5600メモリサポート
  • 20 PCIe Gen 5レーン
  • 強化されたオーバークロッキング機能
  • 125W PL1 TDP (フラッグシップSKU)
  • AI PCIe M.2テクノロジー
  • 2022年第4四半期発売(10月の可能性あり)

パフォーマンスの数値がないので、他に話すことはありませんが、Intel Core i3-13100 CPUは、60W PL1および88W PL2の電力定格と100USドル近い価格を維持するはずです。

これは、低レベルのPCや低コストのゲーム構築のための素晴らしい選択肢となるでしょう。

第13世代CPUのメインストリームラインは、今後数カ月のうちに発売される予定です。

Intel 第13世代Core Raptor Lake-S Desktop CPU ファミリー:

CPU名 リビジョン
/ QDF
Pコア数 Eコア数 合計コア数
/スレッド数
Pコア ベース
/ ブースト (最大)
Pコア ブースト
(全コア)
Eコア ブースト
(全コア)
キャッシュ
(L2 + L3合計)
TDP 希望小売
価格
Intel Core i9
-13900KS
不明 8 16 24 / 32 不明 / 6.0 GHz 不明 不明 68 MB 125W (PL1)
253W (PL2)
不明
Intel Core i9
-13900K
B0 / Q1E1 8 16 24 / 32 3.0 / 5.8 GHz 5.5 GHz
(全コア)
4.3 GHz 68 MB 125W (PL1)
253W (PL2)
$589.9 US
Intel Core i9
-13900KF
B0 / Q1EX 8 16 24 / 32 3.0 / 5.8 GHz 5.5 GHz
(全コア)
4.3 GHz 68 MB 125W (PL1)
253W (PL2)
$564.99 US
Intel Core i9
-13900
B0 / Q1EJ 8 16 24 / 32 2.0 / 5.6 GHz 5.3 GHz
(全コア)
4.2 GHz 68 MB 65W (PL1)
~200W (PL2)
未確認
Intel Core i9
-13900F
B0 / Q1ES 8 16 24 / 32 2.0 / 5.6 GHz 5.3 GHz
(全コア)
4.2 GHz 68 MB 65W (PL1)
~200W (PL2)
未確認
Intel Core i9
-13900T
B0 / ? 8 16 24 / 32 1.1 / 5.3 GHz 4.3 GHz
(全コア)
3.9 GHz 68 MB 35W (PL1)
100W (PL2)
未確認
Intel Core i7
-13700K
B0 / Q1EN 8 8 16 / 24 3.4 / 5.4 GHz 5.3 GHz
(全コア)
4.2 GHz 54 MB 125W (PL1)
253W (PL2)
$409.99 US
Intel Core i7
-13700KF
B0 / Q1ET 8 8 16 / 24 3.4 / 5.4 GHz 5.3 GHz
(全コア)
4.2 GHz 54 MB 125W (PL1)
253W (PL2)
$384.99 US
Intel Core i7
-13700
B0 / Q1EL 8 8 16 / 24 2.1 / 5.2 GHz 5.1 GHz
(全コア)
4.1 GHz 54 MB 65W (PL1)
TBD (PL2)
未確認
Intel Core i7
-13700F
B0 / Q1EU 8 8 16 / 24 2.1 / 5.2 GHz 5.1 GHz
(全コア)
4.1 GHz 54 MB 65W (PL1)
TBD (PL2)
未確認
Intel Core i7
-13700T
B0 / ? 8 8 16 / 24 1.4 / 4.9 GHz 4.2 GHz
(全コア)
3.6 GHz 54 MB 35W (PL1)
100W (PL2)
未確認
Intel Core i5
-13600K
B0 / Q1EK 6 8 14 / 20 3.5 / 5.2 GHz 5.1 GHz
(全コア)
不明 44 MB 125W (PL1)
181W (PL2)
$319.99 US
Intel Core i5
-13600KF
B0 / Q1EV 6 8 14 / 20 3.5 / 5.2 GHz 5.1 GHz
(全コア)
不明 44 MB 125W (PL1)
181W (PL2)
$294.99 US
Intel Core i5
-13600
C0 / Q1DF 6 8 14 / 20 不明 不明 不明 44 MB 65W (PL1)
TBD (PL2)
未確認
Intel Core i5
-13500
C0 / Q1DK 6 8 14 / 20 2.5 / 4.5 GHz 不明 不明 32 MB 65W (PL1)
TBD (PL2)
未確認
Intel Core i5
-13400
C0 / Q1DJ 6 4 10 / 16 2.5 / 4.6 GHz 4.1 GHz
(全コア)
3.3 GHz 28 MB 65W (PL1)
TBD (PL2)
未確認
Intel Core i3-13100 H0 / Q1CV 4 0 4 / 8 不明 不明 不明 12 MB 60W (PL1)
88W (PL2)
未確認

ソース:wccftech – Intel’s Entry-Level Core i3-13100 CPU With Quad Core Design Spotted, Perfect For Budget Gaming Builds

 

 

 

解説:

Core i3-13100はAlderlakeのダイが使われる。

Intelがよくやる「下位モデルは前世代のダイを使う」と言う方式を採用するようです。

4コア4スレッドと今となってはゲーム向けとしても既にかなり苦しいスペックです。

その代わり100ドル以下とかなりお求めやすい価格になりそうです。

足元では円安が進み、残念ながら、日本では1万円以下になるのは絶望的だと思います。

さて、本文に気になる箇所があります。

AM5とのラインナップのミスマッチについて触れられています。

「AMDは現在、これらの製品や既存の第12世代CPUラインと同価格で購入できるAM5製品を持っていないため、メインストリームのラインナップこそが、AMDが取り組むべき大きな課題となりそうだ。」

とありますが、AM5は現在DDR5が高止まりしているため、ローエンド製品とはなじまない状態となっています。

しかし、着実にDDR5への移行が進み、価格が下がってきていますので、2023年中にはローエンド向け低価格チップセットA620とともにローエンドのCPUも投入されることでしょう。

それまではAM4がローエンドを担うことになるでしょう。

それが証拠に今春にAM4向けのミドル、ローエンド向けのCPUが多数投入されています。

暫くはAM4でカバーし、DDR5の価格が十分こなれてきたらRembrandtやPhoenixPointなどのローエンドに展開可能な製品を適宜投入してくるものと思います。

AMDはプラットフォームの寿命が長い分、プラットフォーム切り替え時はどうしてもこのような移行の期間が発生します。

少し前までは1世代ごと、現在では2世代ごとにプラットフォームが入れ替わるIntelとはラインナップ展開時の戦略が若干異なるというだけの話です。

ユーザーの側としてはそれを十分考えて、ローエンド製品を購入されている方はA620を待ってからAM5に移行したほうが良いでしょう。

B650はB450と比較するとやはりワンランク価格が上がっています。

それより下のジャンカーや中古で組まれている方にとってはこれからAM4が美味しくなる時期に入ります。

 

もう一つIntelと違うところはAMDはあまりローエンドの製品を展開しないというところですね。

恐らく、7nmや6nm世代がそこまで価格が下がっていないので展開しにくいのだと思います。

 

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