ネットで「イカキング」の異名を取り、「税金の無駄遣い」の象徴として批判を浴びた石川県能登町の巨大イカのモニュメントを巡り、減税派などから批判が再燃している。
きっかけはITメディアビジネスオンラインが8日に掲載した記事。完成当初の批判にもめげず、建設費を上回る6億円の経済効果を実現したとして、主導した町職員や地元企業の取り組みを美談仕立てで紹介。
記事では建設費約2700万円のうち約2500万円を「コロナ交付金」で賄ったことに「無駄遣い」との批判が来た経緯を振り返った一方で、「国が想定するコロナ交付金の用途には『感染拡大の防止』や『医療体制の整備』『雇用の維持』などのほかに『経済活動の回復』といったものもある」「完成当初に巻き起こった批判的な報道には、コロナ禍にあえぐ地域の苦境に、理解が及んでいないと思われる指摘も多々あったという」などと、全体として地元サイドを擁護する論調になっている。
これに対し、「イカキング」を批判してきた減税派などのネット民からは
意地とプライドがあるなら自費や出資でやれ
問題は行政の歳出がメチャクチャで
行政に無駄な事業を使わせないためにも減税して、予算を民間に取り戻すべきってこと
などの根本的な姿勢を問う声が噴出。さらには
経済効果って式をどうするかで数値がすごくブレますので(↓ 以下参照)、ホントに域内消費どれくらい増えたか、人口流出をとどめられたか、検証しないと。人手も一時的なメディア効果かもしれないので、話題にならなくなるであろう来年あたりどうなるかな?
本件の経済効果を算出した資料を読んだが、疑義が多い。
・何に何円効果があったか詳細が無い
・経済効果を石川県全体で出している
・アンケートを基に算出しているというが、アンケートの設問が記されていない
正直、本当に効果があったのか疑問なんだが。
などと、6億円の経済効果が本当にあったのか試算への疑義が呈された。
全国各地で民間主導の地域再生を推進している木下斉氏もこのニュースに反応。「経済効果のレポ読んだのかね、、、こういう記事書く人は」と同じく経済効果を記者が正確に分析したのか懐疑的な見方を示した。
さらに過去に「イカキング」の経済効果の問題点を指摘したブログ記事を引用しつつ、「そもそも無償で適当試算してるかつ、そもそも経済効果なんてものの計算自体がインチキなんだからね。未だそんなまことしやかな計算らしきものに騙される人が多いのが深刻」と苦言。
そもそも無償で適当試算してるかつ、そもそも経済効果なんてものの計算自体がインチキなんだからね。未だそんなまことしやかな計算らしきものに騙される人が多いのが深刻。
イカキング経済効果が示す、5つの闇〜実態から乖離した数字を無償副業人材に発表させる恐怖〜 https://t.co/RI5EtHATG7
— 木下斉/ Hitoshi Kinoshita (@shoutengai) October 10, 2022
さらに「かつタダの副業人材にそんなお手盛り計算させて、『うちの経済効果ありましたー』とかいって、コロナ対策費の流用を正当化しようって根性がもう何なんだかね。過疎地支援とか真剣に都市部の人は怒ったほうがいいこともおおいよ。すぐ廃校になるのわかってて学校立て替えありとか。多数。」などとシビアに指摘していた。