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 日本民営鉄道協会は11月30日まで、マナーの向上を目的とした「啓発ポスター」約25000枚を、同協会加盟各社の駅構内・列車内で一斉に掲出する。また、各社の駅構内・列車内のデジタルサイネージでも掲出する。

 このポスターは2021年12月に発表した『駅と電車内の迷惑行為ランキング(2021年度)』の結果をデザイン化したもので、多くの方が迷惑と感じている行為のうち、1位から6位までを誰にでもわかりやすいピクトグラムで紹介している。公共交通機関内での誰もが感じる迷惑行為なのでバスにもすっかり当てはまる。ランキングとともに見てみよう。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)


ランキングに注目する

 調査はWEBにて複数選択の回答方式で行った。回答総数は2006人。 今回は総合順位を紹介する。まず上位1位から5位までの迷惑と感じる行為を上位から順に列挙する。

 「騒々しい会話・はしゃぎまわり」「座席の座り方(詰めない・足を伸ばす・眠って寄りかかる等)」「乗降時のマナー(扉付近で妨げる等)」「周囲に配慮せず咳やくしゃみをする」「スマートフォン等の使い方(歩きスマホ・混雑時の操作等) 」だ。

 1位と2位は順位こそ入れ替わったが前年と同じ結果になった。基本的なマナーは毎度のことだが、車内の静粛性を旨とするのは日本独特の風土と言えるか。

アンケート結果をもとにピクトグラムで表現

第6位から10位までを順に列挙する。「荷物の持ち方・置き方」「ゴミ・空き缶等の放置」「酔っ払った状態での乗車」「ヘッドホンからの音もれ」」「混雑した車内での飲食」以上である。

 これも基本的なマナーもあるが、ヘッドホンの音漏れはインナーイヤータイプが多くなっているが、それでも上位で感じられていることなので注意したい。

 続いて第11位から18位までを順に列挙すると、「車内での化粧」「電車の床に座る」「優先席のマナー」「エスカレーター・エレベーターの利用の仕  方」「電子機器類(携帯ゲーム機・パソコン等)の操作音」「その他」「ペットの持ち込み方」「特にない」だ。

 車内での化粧は男性である記者からすれば個人的には構わないと感じるが、すっぴんで人前に出ても女性本人はよいものかと逆に心配になる。

ほっこり事例も!

 なかなか耳の痛い内容もあっただろうが、同調査では電車や駅を利用した際に「うれしかった」「心が温まった」行為も調査していて、その中には「妊婦や、お年寄り、怪我をしている方等に席を譲っていたこと」、「自分が行った行為に対してお礼を言われたこと」等の回答があった。

 いくつかの具体例を紹介する。
・お年寄りや妊婦さんへ座席を譲るのを見かけたとき。
・怪我をしていた時に席を譲ってくれたこと。
・席を譲ったらありがとうと言われた。
・車内で忘れ物をしそうになった時に隣の人が教えてくれた。
・駅員さんの温かい一言。

2022年度のアンケート回答はこちら(11月30日まで)

 今回のピクトグラムでポスターは鉄道駅や鉄道の旅客車内で掲出されるが、バスでも当てはまる事例は多いだろう。昔から「人の振り見て我が振り直せ」と言われるので、迷惑行為の非難ばかりではなく、この際なので改めて自身の行動もセルフチェックして快適な公共交通機関をみんなで目指そう。

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