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「身にしむ色」、現代語なら「身にしみる色」という色をご存じだろうか。どんなに分厚い色彩事典にも載っていない摩訶不思議(まかふしぎ)な色。けれども、古典和歌のなかにはこの色が詠まれている。しろたへの袖の別れに露落ちて身にしむ色の秋風ぞふく 藤原定家「新古今和歌集」の「恋歌(こいのう…