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Image:Tada Images/Shutterstock.com

Googleが次期Pixelbookの開発を中止し、その開発チームを解散したとThe Vergeが事情に詳しい情報筋からの話として伝えている。開発チームは解散し、社内の別の部署に異動したとのこと。開発中止はコスト削減に向けた取り組みの一環だとしている。

この次期Pixelbook、かなり開発が進んでおり、来年にも発売予定だったとのことだ。実際5月に開催されたGoogle I/Oに先立ち、Googleのハードウェア責任者であるリック・オスターロー(Rick Osterloh)氏は、The Vergeに対して「今後もPixelbookをやっていくつもりだ 」と語っていたという。

こうした状況にもかかわらず開発が中止された背景には、コスト削減の取り組みがあるようだ。GoogleのCEOであるサンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)氏は7月、不確実な経済情勢を考慮し、雇用を縮小して一部プロジェクトを中止するという方針を示していた。「場合によっては、投資が重複する部分を統合し、プロセスを合理化する」「開発を一時中断し、リソースをより優先度の高い領域に再配置する」と従業員に向けたメモに記している

2017年に登場したPixelbookは、CPUにCore i5/i7を搭載し、RAMも8GB/16GBを採用。Chromebookとしてはハイエンド仕様ながらも価格も999ドルからと、低価格というChromebookの印象を覆した端末だった。その後、2 in 1のPixel Slateや廉価版のPixelbook Goなども発売されていたが、販売国が限られていたこともあり、あまりヒットしたという印象はない。

IDCの調査によると、2022年第2四半期のChromebookの出荷台数は前年同期比51.4%の減少と、大幅に落ち込んでいるとのことだ。ただ、これでもパンデミック前の出荷量を上回った状態を維持しているという。PCメーカー各社も、さまざまなChromebookを市場投入しており、もはやGoogleがChromebookを牽引する必要はないという判断も開発中止に影響しているのかもしれない。