先週iPhone 14シリーズが発表された際、アップルは、iPhone 13より全面的にバッテリー持続時間の向上が期待できると強調していた。
基調講演では「これまでで最高のバッテリーライフを持っている( Best battery life ever in an iPhone)」と述べていたし、製品ページでも「iPhoneファミリーで最長のバッテリー駆動時間」と言っているほどだ。
では実際に、どれだけのバッテリーを積んでいるのか。コンプライアンス関連のサービスプロバイダであるCHEMTRECが公開した資料から、全4モデルのバッテリー容量が明らかとなった。
予想通り、6.7インチの標準モデルiPhone 14 Plusは、バッテリー容量の大きさが際立っている。またiPhone 14とiPhone 14 Proに関しては少しだけ増え、iPhone 14 Pro Maxはわずかに少なくなっている。
以下は、iPhone 14とiPhone 13各モデルのバッテリー容量を比較したものだ。
・iPhone 14はバッテリー容量は12.68Wh、iPhone 13は12.41Wh。iPhone 14 Plusは 16.68Wh
・iPhone 14 Proは12.38Wh、iPhone 13 Proは11.97Wh
・iPhone 14 Pro Maxは16.68Wh、iPhone 13 Pro Maxは16.75Wh
これらの数値は、6月に有名リーカーがつぶやいた情報とも符合している。
iPhoneのバッテリー持続時間には、主にバッテリー容量とプロセッサーによる省電力化という、2つの要因が影響する。iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxのバッテリー駆動時間が延びたのは、おそらく4nm製造のA16 Bionicの節電効果によるところが大きいのだろう。かたや標準モデルのiPhone 14とiPhone 14 Plusは5nmのA15チップを搭載しており、そのためバッテリー容量を増やすことに重きを置いたと推測される。
結局のところ、iPhone 14、iPhone 14 Proのバッテリー容量は前モデルから微増したにすぎず、iPhone 14 Pro Maxに至っては減っている。しかし、なぜかアップル公式のバッテリー交換費用は大幅に値上げされていることが話題を集めている。
「iPhoneのバッテリーサービス」で見積もりを取ると、iPhone 13世代では全モデルとも9,800円だったが、iPhone 14シリーズではすべて14,800円となり、約52%もアップしている。「だからAppleCare+をどうぞ」という誘導かもしれないが、そちらも7月1日以降は値上げされているのが悩ましいところだ。
- Source:CHEMTREC
- Source:9to5Mac