イギリス発のある投稿動画が世界中で話題となっている。騒ぎになっているのは、イギリスの環境活動団体「アニマルリベリオン(Animal Rebellion)」の公式アカウントが投稿した動画だ。同団体は、次のようにツイートし、牛乳の加工流通センターに停車しているトラックのタイヤにドリルのようなもので穴を開ける女性たちの姿を収めた動画を添付した。
Animal Rebellion が別の牛乳加工および流通センターを混乱させました。 Arla Hatfield は 7 番目に中断されたサイトです。政府は、破壊的な畜産産業への資金提供をやめ、代わりに#PlantBasedFutureへの移行において農家を支援しなければなりません。
「凶悪犯を逮捕する警察はどこに?」
暴力的な抗議行動は瞬く間に世界中のSNSで拡散されているが、大半のユーザーはこの行為に否定的だった。
ビーガニズム(編集部注・すべての動物製品を排除するライフスタイル)と不安や怒りの問題の間には強いつながりがあることを皆さんは知っていましたか。炭水化物が豊富な食事をする人 (ビーガン)には、怒りの問題があります。
彼らは、牛肉を食べるトラック運転手が、彼らに力ずくで会わないことを望んでいます。彼らのもろい骨はそれに耐えることはできません。
これらの凶悪犯を逮捕する警察はどこにいますか?
彼らはすべての損害と収益の損失に対して請求されるべきです….。彼らはそうなるでしょうか?もちろん、しません。
アメリカのテレビパーソナリティで、認知症やメンタルヘルスのリスクを高めるため、ビーガン食をたびたび批判してきたマックス・ルガヴェア氏は彼らを「テロリスト」と評したうえで、「法執行機関は必要なときにどこにいますか?」とツイートしていた。
Actual domestic terrorists. Where is law enforcement when you need it? https://t.co/9EwwPuVu09
— Max Lugavere (@maxlugavere) September 9, 2022
日本でも大きな話題となっており、ツイッターでは
抗議の仕方が間違ってる。これで賛同を得られると思ってるのかな?あ、牛乳飲んでないからカルシウム足らないのかw
ちゃんとお肉を食べて栄養とらないと頭がこうなるよって見せたらいい教育材料になるな、これ
こういうことする奴らに限って酪農や畜産業への知識や理解がゼロなんだろうな。
といった意見が多かった。
また、作家で投資家の猫組長は、「相変わらず狂ってんね」とツイートしていた。
相変わらず狂ってんね。 https://t.co/B5zwDn6qwV
— 猫組長 (@nekokumicho) September 11, 2022
団体の目標は「すべての人がビーガン」
騒動を起こした「アニマルリベリオン(Animal Rebellion)」は、公式サイトなどによると、英サンダーランド大学でビーガンと環境問題に関する講師を務めるアレックス・ロックウッド氏らによって、2019年6月にロンドンで設立された。現在、約100人の主催者と約2000人のボランティアによって構成されている。
気候変動や、生態系の崩壊に対する畜産の影響を訴えており、2025年までに温室効果ガスを実質ゼロに削減、植物ベースの食品システムへの切り替えを主な目的としている。
英大手紙・ガーディアンのインタビューにロックウッド氏は、「畜産業を終わらせることなしに、気候の緊急事態を解決することはできない」と述べている。気候変動への対策として同団体は、すべての人がビーガンになることを望んでいるという。
今回の騒動で、世界中からのバッシングを受けて少しはしおらしくなっているのかと思いきや、同団体は強気な姿勢を崩さない。13日、次のようにツイートした。
先週、Plant-Based Future Campaign は大成功を収めました。何百人もの人々が逮捕され、イングランド南西部で障害物、ミルクトラックを動けなくするためのタイヤ掘削、サイロの上昇によって乳製品の供給が停止しました。
今回の行動は、もともと乳製品の供給停止を狙ったものだろうから、それをもって“成功”というのは百歩譲って分からなくもないが、仲間の逮捕を“成功”と表現するのは理解しがたい。同団体の行動は、これからどこまで過激になっていくだろうか。