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「おおせの通りだよ。四夷ばかりか羈縻（きび）州に対しても一度もない」仲麻呂は棘（とげ）立つ心をなだめて職務上の知識を披瀝した。「そうした特例を認めてもらうには、余程の功績がなければ無理だ。日本国にはそれに該当することがあるだろうか」「国史の問題が起こったのは、五十一年前に日本の遣…