以前からNetflixが導入を表明していた、広告が表示される安価なプランが正式発表された。日本語では「広告つきベーシック」というのが正式名称だ。月額料金は790円(税込、以下同)で、11月4日(金)午前1時から提供開始される。
Netflixの会員数は、直近になって減少していた。コロナ禍で急増した反動であったり、Disney+などライバルサービスの躍進など、様々な要因が考えられるが、いずれにしても再び会員を増やすための対応を迫られていた。その一つの方策として、今回、広告が表示されるが、安価なプランを追加した格好だ。
今回の「広告つきベーシック」プランは、1時間に平均4〜5分の広告が表示される。表示のされ方について、同社最高執行責任者 兼 最高プロダクト責任者のグレッグ・ピーターズ氏は、「当面は15秒または30秒の広告が作品の再生前と再生中に流れる」と説明している。
注意したいのは、「広告つきベーシック」プランでは、ライセンス上の理由により、一部の映画や番組を再生できない場合があること。さらに作品のダウンロードも行えず、ネット環境がないところでのオフライン再生、あるいはモバイル通信量を減らして視聴することなどはできない。なお、画質は最大720pとなる。
今後は、新プラン導入に合わせて画質がこれまでの最大480pから最大720pに向上する「ベーシック」(990円)、最大1080pの「スタンダード」(1490円)、最大4K/HDRの「プレミアム」(1980円)とあわせ、計4プランから選択できるようになる。広告無しでダウンロード可能な「ベーシック」との価格差は200円で、これを消費者がどう判断するか興味深い。
なお、これは広告主側のメリットだが、Netflixでは表示される広告について、「コンテンツごとに広告が適切なターゲット層に届き、かつ効果的に消費者へ表示できるよう工夫する」と説明している。また、コンテンツの作品ジャンルごとに出稿が決められたり、広告主のブランドに適さない作品に広告が表示されないようコントロールすることもできるという。これらの広告関連技術は、Microsoftとパートナーシップを組んで開発した。
- Source:Netflix