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 10月15〜16日、岡山国際サーキットで開催されるENEOSスーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook第6戦『スーパー耐久レースin岡山』。このレースのST-Zクラスには、第5戦もてぎの後に突如として活動休止が発表されたCOROLLA SHIN-IBARAKI CSIRacingが、『MY CARS CSIRacing』と名を変え、第5戦までと同じメンバーで参戦することになった。

 2019年からスーパー耐久に挑戦を続けてきたCSIRacingは、山崎学/坪井翔/細川慎弥/野中誠太のラインアップでGRスープラGT4を走らせ、第3戦SUGOでは見事優勝を飾るなどチャンピオンを争う存在として活躍してきた。

 しかし、9月3〜4日に栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催された第5戦の直後、チームはFacebookページ上で「諸事情により」参戦を終了することになったと明かしていた。突然の活動休止はファンにとっても大きな衝撃となったが、迎える第6戦岡山に『MY CARS CSIRacing』というチーム名で、“復活”を遂げ、一転嬉しい報せを届けることになった。

 すでにエントリーリストにも掲載されているとおり、ドライバーは第5戦までと同じ顔ぶれ。カーナンバー、そしてGRスープラGT4を使用することも変わらないが、カラーリングは一新され、ホワイトにブルーとイエローのラインが入る非常に爽やかなものになった。

 今回、活動休止宣言から参戦に至るまでには、Aドライバーを務める山崎の「このメンバーで残り2戦、最終戦までレースを続けたかった」という熱い思いがあったのだという。そしてそんな熱意に、こちらも熱い“侠気”で応えたのが、石川県金沢市にある株式会社ヒリックスの林久盛代表、そしてレーシングカート界では『EIKO』のブランドでおなじみ、株式会社栄光の松堂栄誠代表というふたりだ。

 ヒリックスは、2020年にMercedes AMG Team HIRIXとしてスーパー耐久ST-Xクラスに挑み、チャンピオンを獲得した金沢のブランド。「林代表は私と同じ地元で、一緒にイベントなどもやらせていただいているお世話になっている方なのですが、第5戦の後に向こうから電話をいただいたんです。そして、その場でスポンサーを受けてくださいました」と山崎。

 また栄光の松堂栄誠代表も「レーシングカート界を作り上げてくださっているような方ですが、個人的に仲良くさせていただいていて、林代表と同様に『出すよ!』と言ってくださった。おふたりがこうしてピンチを救ってくれた感じです」と“侠気”でチームの残り2戦の参戦に助力してくれたという。

「おふたりもそうですし、みんなが賛同してくれた。そうでなければ動けなかったです。僕のわがままに細川選手もそうですし、坪井選手、野中選手もついてきてくれた。いろいろなハードルはありましたが、みんなで最後まで戦いきりたかったんです」と山崎は語った。

「改めてこうして残り2戦に挑めることに感謝していますし、こうして環境を作ってくださったことはありがたいことです」

 チームにとってこの第6戦岡山は、2021年にも優勝を飾った思い出のあるコース。熱い思いとともにふたたび走り出したHIRIX★EIKO GT4がどんな戦いをみせてくれるか、楽しみなところだ。

MY CARS CSIRacing 参戦体制

チーム名:MY CARS CSIRacing
車名:HIRIX★EIKO GT4
ドライバー:山崎学/坪井翔/細川慎弥/野中誠太
カーナンバー:310

装いも新たにスーパー耐久第6戦岡山に挑むHIRIX★EIKO GT4
装いも新たにスーパー耐久第6戦岡山に挑むHIRIX★EIKO GT4