2022年11月3日(祝)、富士スピードウェイのイベント広場にて開催された旧車系イベント「ハチマルミーティング2022」に、新車のサブスクサービスKINTOが出展。なんとそこで初代MR2の試乗ができるという。そこで社内随一の旧車好きであるベストカー販売担当「えぬ埼」が参加。本誌ベストカーをこよなく愛するかたわら、それ以上の愛を旧車に注ぐクルママニアに、KINTOの旧車レンタルプロジェクトと初代MR2はどう映ったのか?
文、写真/ベストカー編集部(えぬ埼)
■親へのプレゼントで特別なレンタカーサービスをプレゼント??
ども! ベストカー販売担当の「えぬ崎」と申します。新車スクープが売りの『ベストカー』には申し訳ないのですが、1990年前後のクルマが好きです。普段はRX-8に乗っていますが、(生活費をつぎ込んで複数台持ちライフのため)休日はST185セリカGT-FOURなどに乗って楽しんでおります。
実は人生で今まで新車買ったことないです、すいません!(編集長T注/おいマジか)
そんなワタクシですが、今回はクルマのサブスクKINTOさんの旧車コミュニティ部門でレンタカーサービスもしている「Vintage Club」にて初代MR2(AW11)の試乗会があるとのこと。
めちゃくちゃ乗りたくなって個人的にインスタの一般抽選に応募したら見事当選! ベストカー編集部に自慢すると、「それせっかくなんで原稿書いて」ってオイオ〜イ! 仕事になってしもたやないかーい! というワケで「ハチマルミーティング」という芸文社さんのイベントの横で開催された試乗会に参加してきました!
ブースの横には新たに加わったMZ10型、初代ソアラ2.8GT-Limited。こちらもレンタカーとして貸し出されているそう。数少ないAT車ということもあり、やはり人気なのだとか。ちなみに旧車レンタカーの客層を聞くと、やはり我々50代以上がメイン。ただ、たまに若者もいて、旧車への興味からや、父親への誕生日プレゼントにレンタカーサービスを贈ったりするらしい。なんて素敵なお話!
■「現代のカッコよさ」を優先してレストア
そして本日のお目当てとなる1988年式の初代MR2 G-Limited スーパーチャージャー! そして同しく試乗車として用意された1992年式の70スープラ2.5GTツインターボエアロトップ! 2台ともリトラクタブルヘッドライト! しかもピカピカ! 内装も張り替えられてキレイでしかもシブい! 正直これ欲しい!!!!(笑)
スープラのほうはそれほど悪くない状態の個体を仕入れてひととおりリフレッシュしただけだが、MR2は田んぼに半分埋まっていたような個体だったらしい。そんな状態からすべてバラして組み直し、完全にレストアしたのがこちら。エンジンのヘッドカバーとかピカピカ! 指でキュッキュ音がしますよ奥さん!
というワケでいよいよMR2に試乗!
「僕は社外のハンドルがいいって言ったんですが、スタッフみんなとの話し合いでノーマルハンドルにしたんです」
隣にはトヨタ自動車の土屋和也さんが同乗。このMR2の、主にエンジン回りのレストアに関わった方で、それ以外の車体は主に新明工業さんが受け持ち、共同でレストア作業にあたったとか。キレイに修復されたハンドルは確かに時代を感じさせる。とはいえMOMOとかでもいい感じだと思うのですが。
「確かに当時の雰囲気は再現すべきなんですが、そこは本当にセンスとか感覚ですね。若い人にも興味を持ってもらいたいので、現代のカッコ良さを優先してる部分はあります」
確かに、いま見るとちょっとカッコ悪いとか、車高とかエアロパーツにはある。メーカー直系とはいえ、耐久性やコストなども考えると現代にまだ作られているパーツがあるなら、そっちを使ったほうがいい。
ちょっと調子が悪いかも……と聞いていたクラッチを慎重につなぐ。「自由に走ってもらって大丈夫ですよ」とは言われるが、緊張しまっせ!
■「軽さは正義」
少し走りだすと感じるのが「軽さ」。最新のクルマには必ずある安全装備や電子機器がない&車体が小さいせいでスイスイ動く。
「パワーは少し物足りないくらいなんですけど軽さは正義ですね」
おっしゃるとおり。信号で角を曲がるタイミングで少し早めにアクセルを開けると、思っていたよりも20cmほど膨らんでしまう。あ、これミッドシップ特有の前の荷重が抜けちゃうヤツだ!!!(興奮&苦笑)。
なかなか繊細で難しいけど、ダイレクトに反応するのが面白い! 上手く乗りこなしたくなる。足回りも固すぎず柔らかすぎずでいい感じだけど……これは?
「社外品でいい車高調つきのものがあったので。バネもノーマルより少し固いです」
確かに昔のクルマってもっとフワフワしてたもんなあ。ちなみに自分のセリカと同じメーカーの車高調でした(笑)。エンジンもさすが完全レストアしただけあって変なノイズのないスムーズさ。マフラーもインタークーラーも社外だとか。これ実はかなりゴリゴリ走れそう!
少しだけ特別に遠回りさせてもらったけれど、楽しい時間はあっという間。
「この事業は、実は5年後10年後のクルマがどうあるべきか、考えるためにもやっているんです。こういう昔のクルマを運転する楽しさってなんだろう、何を残すべきなんだろう、そんなことを考えながら関わっています。もちろん1台でも多くのクルマを後世に残すことも」
いや、素晴らしい! 今度こそ完全プライベートの泊りがけで、27レビンとセリカLBに乗りに行くので、その時はよろしくお願いします!
投稿 旧車好きこそKINTO…ってマジ?? マニアが喜ぶ旧車試乗イベントで垣間見えたクルマのサブスクの未来 は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。