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スイス・ジュネーブのWHO本部(olrat /iStock)

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は14日、スイス・ジュネーブで行われた記者会見で、パンデミックの終息が近いとの考えを述べた。

米メディアなどによると、テドロス氏は次のように語った。

フィニッシュラインが見えており、我々は勝てる位置にいる。しかし、走るのをやめるには最悪の時期だ。今こそより強く走り、勝利の果実を確実なものとしなくてはならない。

まだ到達はしていないが、ゴールは視界に入っている。

日本でも幾度となく繰り返された「今が一番の頑張りどき」に近いものを感じるが、ともあれ、日本を含め世界的にパンデミックが減退傾向にあることは、現時点では間違いないようだ。

ツイッター上では、安堵の声や発言を疑問視する意見など、さまざまな声があがった。

本当なら嬉しいけど、世界が日本のようにコロナに飽きていい加減になり、統計放棄、検査軽視、治療より自宅療養になっているためでないといいですね。

コロナが終息したら行きたい場所やりたいこと、それはもうたっっっくさんあるけど、名ばかりの終息はいらんのでな。
インフルみたいに予防接種や、万一罹患してもお薬があるよってとこまでなってからじゃないと不安……

今後はコロナ後遺症の問題がより注目される可能性もあり、経済学者で上武大学教授の田中秀臣氏は「この傾向自体はいいことだが、他方で、かりにパンデミックが終焉したとしても、新型コロナの後遺症に苦しむ人たちへの社会的なサポートを忘れてはいけない」と述べた。

米国防総省は通常の出勤体制に

米国防総省(Phototreat/iStock)

こうしたなか、米国防総省では14日、リモートワークを不要とする声明を発表した。

国防総省は100%完全に通常の出勤率に戻り、リモートワークは不要になりました。

パンデミック開始以降、感染リスクはもっとも低いレベルにまで下がったという。

米国防総省では、HPCON(Health Protection Condition、健康保護条件)と呼ばれる指標を使い、パンデミックのリスクを評価。o(通常通り)、A(限定的)、B(中程度)、C(相当程度)、D(深刻で厳しい)の5段階評価で、14日にBからAへと条件が緩和された。

このままパンデミックが減衰していけば、日本でもリモートワークの見直しが進んでいくのかもしれない。いまだ予断を許さない状況ではあるが、注意深く推移を見守りたいものである。