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NHKが今週打ち出した受信料制度の見直し案がネットで物議を醸している。

同局は11日、2023年4月から放送受信規約の一部変更を検討していることを明らかにした。公表された素案によると、受信契約の申込期限は「受信機の設置の月の翌々月の末日まで」と規定。さらに、受信料未払い時の割増金は2倍になる。

たとえば、2023年4月にテレビなどの受信機を設置した場合、翌々月の6月末までに受信契約の申し込みをしないと、所定の受信料の2倍に相当する額を割増金として請求される。

東京・渋谷のNHK放送センター

スクランブル化を求める声

NHKは割増金について、「NHKの価値や受信料制度の意義をご理解いただき、納得してお手続きやお支払いをいただくという、これまでのNHKの方針に変わりはありません」「割増金は、事由に該当する場合に一律に請求するのではなく、個別事情を総合勘案しながら運用していくものと考えています」としているが、当然のことながらネット民は猛反発。

そんなことよりもまず取り組むべきなのは『見たい人だけが契約して受信料を払うようにするスクランブル化』ではないでしょうか。他にも『スマホがあれば受信料徴収』など、理不尽な取り立てで国民の理解を得られるわけがありません。

加入は強制。解約はできない、で収めなきゃ2倍徴収。ヤクザのみかじめ料かよ。

これをやりたいならスクランブル化をセットにしないと納得してもらえないだろう。スクランブル化しません、金はきっちり取り立てますじゃ横暴と言われても言い返せないだろ?

AlexLMX /iStock

また、NHKが中国向けの無料放送サービスを行っていることを引き合いに出して、問題視する人も少なくなかった。

中国でのサービスの方は無料で日本は有料…クソすぎんか?中国のも日本が負担しろってか?

災害あったからって細かく報道してくれないし偏向報道多いし中国は無料で見れるし。中国で徴収すれば

なら、まず 中国に無料で放送するのを辞めてからだろ?BBCみたいに外国向けの衛星放送からも受信料をしっかり取れば?BBCが出来て NHKが出来ない理由はない海外の視聴者からも受信料を取りなよ。

中国向けは手厚く「無料」

NHKは中国だけではなく、日本以外の世界中で無料視聴できる。NHKの海外向けチャンネル「NHKワールド・プレミアム」は、国内で放送されているニュース・情報番組、ドラマ、スポーツ中継などから選んだ番組を24時間編成している。それぞれの国のケーブルテレビや衛星放送などとの契約が必要になるが、NHKの受信料はかからない。

中国向けのサービスはさらに手厚い。NHKの国際放送「NHKワールド JAPAN」は、2019年1月15日から「NHK華語視界(ホァユーシージエ)」というサービスを開始した。中国語のニュースや番組を編成し、インターネット配信するサービスで、無料で視聴できる。

NHKは中国向けのサービスの開始にあたって、「新たなサービスは、日本の文化や地域の紹介はもちろん、災害などの万一の時には、安全・安心に役立つ情報源になることをめざしています」「日本を含む世界を見るのに役立つような番組にしていきたい」と抱負を述べている。しかし、NHKでは中国にとって不都合な報道はたびたび、中断されている

最近では、12日夜に海外放送のニュース番組が中国共産党の第19期中央委員会第7回総会(7中総会)を報じた際に、数分間にわたって放送が中断された。画面には、「電波異常」と表示された。

今年6月に、「NHKワールド・プレミアム」で天安門事件を報じた際にも、中国では放送が一時中断された。放送では、「天安門事件“33年”中国政府 武力弾圧を正当化」とのテロップがつけられていた。

もちろん、こうしたニュースは、「NHK華語視界」では放送されないのだろう。

なぜ無料で海外放送?

NHK公式サイトでは、よくある質問として「なぜ受信料を支払っていない海外の人たちに放送するのか」という視聴者の疑問を取り上げている。NHKの回答はこうだ。

テレビとラジオで外国人向けと邦人向けに国際放送を実施することは、放送法第20条でNHKの必須な業務として位置づけられています。

国際化が急速に進む中で、日本の姿や正確な情報を世界に向けて積極的に発信し、日本に対する正しい理解を促進していくことは、公共放送のきわめて重要な役割です。また、海外に住む日本人に対しては、適切な報道番組や情報番組などを提供する役割を担っています。

しかし、国内で放送される外国のテレビ局の放送内容が当局に監視され、時に遮断される中国で、莫大な資金を投じて、しかも無料で放送を続けることにどんな意味があるのだろうか。

なお、未払い時の割増金が2倍など受信規約の一部改訂について「NHK経営委員会」のホームページで意見を募集している。