シトロエンはアヒルを再構築し、ベルランゴをあえて古めかしく見せる。波形アヒルのカムバック: シトロエン ベルランゴ2CVフルゴネットは、1951年の風変わりなバンを思い出させるための小生産シリーズモデルである。
「シトロエン ベルランゴ2CVフルゴネット」は、1951年に登場した風変わりな配達用バンを思い起こさせることを目的としたスモールプロダクションシリーズモデルだ。最新の「ベルランゴ」に歴史的なGRPの化粧を施した、新しいコルゲートアイアンダックの板金の下には、もちろん現代のテクノロジーが詰まっている。ディーゼルエンジン、ガソリンエンジンに加え、電動ダックも用意される予定だ。
新型は、初代フルゴネットのように2枚の窓を直立させたスプリットリアドアを採用している。参考までに祖先モデルは合計1,246,335台も作られた。
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「ベルランゴ2CVフルゴネット」は、2023年1月に発売される。価格はまだ不明だ。
新しいブランドロゴ – 未来を振り返る
シトロエンは103年前に創業したが、今回、10回目のブランドロゴの大改訂をおこなった。創業者アンドレ シトロエンが、ギアボックス製造からスタートしたことにちなんで選んだ、2つの角度のある歯を象徴するダブルアングル(ダブルシェブロン)は、1919年の創業時ロゴを踏襲し、直立した楕円形のフレームに広い角度を持たせているのが特徴だ。
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シトロエンによれば、この新しいロゴは、デザイン言語の新しい方向性を示すことを意図しているとのことだ。ブランドメッセージは「Nothing moves us like Citroën(シトロエンのように私たちを感動させるものはない)」というものだ。
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こういうところがフランス人のユニークなユーモアの一つだ。「ダブルシェブロン」や「フルゴネット」の好きな人はぜひ新型「ベルランゴ」を理屈抜きに楽しんでほしい!
【ABJのコメント】
この車を見たときに感じたことは、セルフパロディという言葉だった。当のシトロエンはまじめに開発しているのに申し訳ないが、とにかく自分で自分の元ネタを披露する歌手やタレント、そんな姿が浮かぶ。たとえて言えばですねぇ、コロッケが真似をする誇張した岩崎宏美を、岩崎宏美自身が真似てる姿というか、そんなちょっと笑いをとって自分を再度演じるような、そんなユーモアセンスのような気がする。
もちろんそれは決して悪いことではなく、自分の作った元ネタ、言い換えていれば遺産があるからできることで、それがただ単に形を模倣しているだけのメーカー(ミツオカとか)とは違う。自分の昔描いた大きなものがあるのだから、それは大いに自信をもって演じてケッコウケッコウ、と僕は思う。そして内容を見れば、ただ単に昔っぽくしました、というものでは決してなく、ファイバーグラスを使って作られたボディ等、最新メカニズム満載であることは言うまでもない。なにせ中身は絶賛大人気の「ベルランゴ」なのだから、良い車なのは間違いなし。日本でも売ったらきっと人気になるだろうし、ぜひ導入してほしい。
でもその場合個人的にはどちらを買うかというと、これ目立っちゃうし(≒恥ずかしい)、やっぱり普通のほうの「ベルランゴ」かなぁ、というのは、実際に、昔、「シトロエン2CV」を長年所有した自分のわがままな意見ではある。
Text: autobild.de
加筆: 大林晃平
Photo: Stellantis N.V.