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Image:Netflix

Netflixは本日、アカウント設定ページに新機能「アクセスとデバイスの管理」を追加したと発表した。

これにより本来のアカウント所有者は、最近視聴したすべてのデバイスを確認でき、身に覚えのない、あるいはサインインする必要がなくなった特定のデバイスをリモートでログアウトできるようになった。俗ないいかたをすれば、「別れた元カレや元カノがパスワード流用しているのをシャットアウトできる」わけだ。

この新機能は、Netflixが2023年初頭からアカウント共有の取締りを広範囲に展開すると発表したことに続く動きだ。同社のサービス加入者が減少するなか、「アカウントの共有は一緒に暮らす同一世帯のみ」という規約に違反し、タダ乗りするユーザーを締め出す対策の一環と推測される。

アカウントからデバイスを削除するには、Netflix加入者は、「アカウント設定」から「アクセスとデバイスの管理」(16日現在、ウェブ版では「新着」マーク付き)を選択。その遷移先には、最近視聴したデバイス(iPhoneやiPad、Androidスマートフォンやセットトップボックスなど)、IPアドレスや前回視聴した日時が表示される。

この画面で見慣れないデバイスの横にある「ログアウト」を選ぶと、その機器はログアウトされる。今後アカウント所有者には、新規ログインの通知がEメールで送信される予定だ。

公式リリースによると、この機能は16日からウェブブラウザ、iOSおよびAndroidデバイスで、世界中の全会員に提供されるとのこと。

Netflixアカウントのアクセスを遠隔管理できることは、特に安価な「ベーシック」プランの利用者には便利だろう。本プランでは「同時視聴は1度に1台のみ」だからだ。ちなみに「スタンダード」会員は1度に2台、「プレミアム」会員は4台で同時視聴できる。つまりベーシック会員以外の場合、差し迫って必要、というほどでもなさそうだ。

10月18日から「プロフィールの移行」機能も提供が始まっている。こちらは同一世帯でアカウントを一緒に使っていたユーザーが別の世帯になったとき、従来のプロフィール(視聴履歴やマイリストなど)を移行できるものだ。要はアカウント共有取締りの表裏として「1世帯につきアカウント1つ」を促そうとする動きだろう。

しかし、たとえば都市部と地方を行き来して二拠点生活をしている独身ユーザーと、別居している家族がアカウント共有していることをどう区別するのかなど、実際の運用においては気になる部分もある。