Raptor Lakeの上位CPUとなるIntelのCore i9-13900Kのダイショットが初めて公開され、Hardwareluxxのエディター、アンドレアス・シリング氏がツイートしたフルウェハショットで明らかになった。
Intelのトップ24コア「8+16」Raptor Lake CPUダイの写真をフルウェハで撮影、6GHz Core i9にも間もなく搭載される
Intelは、イスラエルのハイファにあるIDC(Intel Design Center)に、世界中の技術系メディアを招待している。
今日は、Intelの次世代CPUであるRaptor Lakeの製造を担当する最先端のファブリケーション工場であるFAB28に、技術者やプレス関係者が招待された。この最先端ファブは、イスラエルのKiryat Gatにあり、Tel Avivから南に数キロメートルのところにある。
そこでIntelは、次世代Raptor Lakeのシリコンのプレスホールドウェハーを製造した。
International media, analysts and influencers representing 14 countries and 10 languages toured Intel’s Design Center in Haifa, Israel. #IntelTechTour pic.twitter.com/Ec41D9l2VM
— Intel News (@intelnews) September 13, 2022
今回公開されたウェハは、Raptor Coveコアをベースにした8個のPコアと、アップデートされたGracemontコアをベースにした16個のEコアからなるRaptor Lake-S Desktop CPUのフルダイを搭載しています。
組み合わせると、最大で24コア32スレッドになります。
ウェハーを見ると、各ダイに合計8個のEコアがあることがよくわかります。
明るい黄色で、さらに、少し茶色がかった、より大きなPコアがあるように見えます。
4つのE-Coreはそれぞれ1つのクラスタを形成しており、Alder Lake CPUでは2つのクラスタしかないのに対し、ダイ上には4つのクラスタが存在する。4つのクラスターもそれぞれ大きく見え、各Pコアのサイズも若干大きくなっていることが確認できます。
This wafer full of Raptor Lake 8+16 dies screams: „Please stop touching me!“ #IntelTechTour pic.twitter.com/ozB7NqvBIV
— Andreas Schilling (@aschilling) September 14, 2022
第13世代Raptor Lake CPUでは、IntelはRaptor Coveコアごとに2MB L2 / 3MB L3キャッシュを搭載し、各Gracemont Clusterには4MB L2および3MB L3キャッシュを搭載すると推定されている。
これにより、Pコアは16MB(2×8)、Eコアは16MB(4×4)と、全コアで36MBのL3キャッシュを搭載することになる。
- Intel Raptor Lake & Alder LakeのCPUキャッシュ構成(噂)。
- Raptor Lake PコアL3 – 3MB(3×8=24MB)
- Alder Lake Pコア L3 – 3 MB (3 x 8 = 24 MB)
- Raptor Lake P-Core L2 – 2 MB (2×8=16MB)
- Alder Lake P-Core L2 – 1.25 MB (1.25 x 8 = 10 MB)
- Raptor Lake E-Core L3 – 3 MB (3 x 4 = 12 MB)
- Alder Lake E-Core L3 – 2 MB (2 x 2 = 4 MB)
- Raptor Lake E-Core L2 – 4 MB (4 x 4 = 16 MB)
- Alder Lake E-Core L2 – 2 MB (2 x 2 = 4 MB)
- Raptor Lakeトータルキャッシュ(L3+L2)=68 MB
- Alder Lakeトータルキャッシュ(L3+L2)=42 MB
デリッドダイショットでは、第13世代Intel Raptor Lake CPUは、23.8×10.8mm、257.04mmとやや大きなダイを採用していることが確認されている。
ちなみに、Alder Lakeのトップダイのサイズは20.4×10.2mm、208.08mm2である。
これはダイ面積が24%増加したことになるが、新しいCPUは第12世代よりも多くのGracemont E-Coreを搭載し、より大きなL2/L3キャッシュを搭載するため、理にかなっていると言える。
- インテル 第13世代 Raptor Lake Core i9-13900 (24/32) H0ダイ – 257.04mm2
- インテル 第12世代 Alder Lake Core i9-12900K (16/24)H0ダイ – 208.08mm2
インテル Core i9-13900Kは、Raptor LakeのフラッグシップCPUで、24コア32スレッド、8Pコア16Eコアの構成となっている。
CPUの構成は、ベースクロック3.0GHz、シングルコアブーストクロック5.8GHz(1-2)コア、オールコアブーストクロック5.5GHz(P-Core8個全て)です。CPUは68MBの複合キャッシュを搭載し、PL1定格は125Wで、最大250Wまで対応する。
また、数時間前にこちらで詳細を紹介した「エクストリームパフォーマンスモード」使用時には、CPUは最大350Wの電力を消費することができる。
Intelは、9月27日のInnovationイベントで第13世代Raptor Lake CPUを発表し、2022年10月にリテール販売を開始する予定です。
このCPUは、最大6GHzの常識を超えるクロックで、600シリーズのマザーボードとの後方互換性を有しながら、700シリーズのプラットフォームに搭載される予定です。
解説:
RaptorLakeのウェハー上のダイの写真が公開されていたので取り上げてみました。
細長い形状であることがよくわかりますね。
この形状はソケットやIHSにも影響を与え、あまり良くない問題を引き起こしました。
この問題が再燃するかどうかは私も注目しています。
Intelが問題を認めなければまた無かったことにされてしまうので、どうなのかなと思います。
恐らく、圧力はなどの物理的な仕様は変更になってないのでしょうから、またIHSの変形問題は依然として残っていると思います。
それは余談ですが、ウェハー上のダイがどんな風に並んでいるのかがよくわかりますね。
端の切れている部分は当然ですが、無効なダイとなります。
よって、ダイサイズが小さければ小さいほど、ウェハー上で無駄になる面積が小さくなりコスト効率が上がるということになります。
ダイサイズが大きくなると、価格が跳ね上がっていくのはこのためです。
歩留まりとは完全に取れるダイ(切れていないダイ)の内どのくらいのダイが有効であるか(製品として使えるか)です。
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