フェイスリフトしたBMW 3シリーズを「良い」と思う理由。より細くなったヘッドライト、新しくなったリアエプロン。さあ中身はどうか?。
少なくとも、新しいラジエーターグリルが大きすぎるとか、iDriveコントローラーのないインフォテインメントシステムに共感できない人は、今回のフェイスリフトは好きかもしれない。
直6を搭載したまま
「M340i xDrive」の48Vマイルドハイブリッド直列6気筒エンジンは、従来通り、374馬力を発生し、自発的な加速時や信号待ちでの発進時には電動モーターによってさらに11馬力を供給、最大トルク500Nmを4輪に配分し、全輪駆動が標準となっている。
「M340i」は、静止状態から100km/hまで4.4秒、アクセルを踏み続ければ250km/hまで加速する。さすがに全体的にフットワークが軽く、8速オートマチックはシームレスにシフトする。
直6を搭載した「M340i xDrive」は、森の中のフォレスターのライフルのようにフラップ制御のスポーツエグゾーストシステムからの心地よい雷鳴に、キレのいいMスポーツサスペンション、激しく食い込むスポーツブレーキ、長距離走行に適したスポーツシート、可変スポーツステアリング、シフトパドルを組み合わせると、少なくとも71,300ユーロ(約998万円)はかかる。
長距離ドライバーは320dを選ぶ
上記のオプションは、エントリーモデルの「318i」と「318d」を除く全モデルに設定されている。これは、同じく試乗した「320dツーリング」に組み合わせればMモデルと比較ができる。
500リットルの収納スペースはサルーンより20リットル多く、圧縮着火式エンジンを搭載し、48ボルトのスタータージェネレーターも備えているので、長距離を走るドライバーにも喜ばれるはずだ。
0-100km/h加速では7.2秒と「M340i」に明らかに劣り、最高速度も229km/hと速く走れないが、53,200ユーロ(約744万円)というエントリープライスともちろん燃費の面では明らかに勝っているといえるだろう。
内装はかなり変わっているが、やはり、卓越したiDriveコントローラーは残っている。センターコンソールのトグルスイッチによるドライビングプログラムのコントロールも同様だ。
フェイスリフト3シリーズにカーブド(曲面)ディスプレイを搭載
コックピットのデザインも違う。2019年に「BMW i4」で初めて発表された、いわゆるカーブドディスプレイが搭載された。やや湾曲したディスプレイネットワークは、ステアリングホイール後方の12.3インチディスプレイと中央の14.9インチディスプレイで構成されている。
BMW3シリーズにカーブドディスプレイが搭載された。
ボタンやスイッチの数を減らし、エアコンさえもタッチスクリーンのみで操作できるようになった。しかし、デジタルディスプレイのグラフィックに、なぜいまだにクリアな丸型がなく、奇妙なクレセント型しかないのか、ただただ理解不能だ。
BMW 3シリーズ フェイスリフト(2022)
結論:
走行技術や外観の面では、フェイスリフトした「3シリーズ」に変わりはない。そして、それはいいことだと思う。インテリアではいくつかの点が変更されており、BMWファンにとっては慣れが必要かもしれない。しかし、少なくともiDriveのコントローラーは今のところ残っている。
AUTO BILDテストスコア: 2
Text: Holger Preiss
Photo: BMW AG