10月16日、2022年MotoGP第18戦オーストラリアGP MotoGPクラスの決勝がオーストラリアのフィリップ・アイランド・サーキットで行われ、中上貴晶の代役を務めた長島哲太(LCRホンダ・イデミツ)は19番手でチェッカーを受けた。
この日最初の走行となったウォームアップ走行は、開始早々に雨が降り出しレッドクロスが掲示され、ウエットコンディションでの走行となった。ウイーク初となるレインタイヤを履き、少し遅れてコースインした長島は計6周回をし、1分45秒290をマークして21番手で終えた。
迎えた決勝は天候と路面状況ともに回復し、気温15度、路面温度36度のドライコンディション行われ、長島はフロント、リヤともにミディアムタイヤで挑んだ。ミゲール・オリベイラ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)のグリッド降格ペナルティにより23番手からスタートし、オープニングラップではひとつポジションを上げる。
レース中盤には転倒するライダーも多く、必然的に20番手までポジションを上げる形となった。しかし、その後は前を走るファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ・レーシングMotoGP)とのバトルを繰り広げ、最終ラップに長島がバトルを制してひとつポジションを上げ、19位でチェッカーを受けた。
今大会はウイークを通して不安定な天候のなか、ホンダRC213Vで初めてフィリップ・アイランド・サーキットを走る長島は、フル参戦のライダー以上に厳しい状況だったが、走行を重ねるごとに着実に前進し、決勝ではバトル展開も繰り広げて週末を締めくくった。そして、代役を務めた2戦連続での完走を果たし、これからのMotoGPマシンの開発に向けて経験値を上げることにも繋げた。次戦の第19戦マレーシアGPは連戦となっているが、中上は術後のトレーニングの経過次第で出場を判断することになっている。
■LCRホンダ・イデミツ
長島哲太(決勝:19番手)
「ここのような高速サーキットでMotoGPマシンの集団で走行するのは初めてだったので、今日は厳しいレースでした。難しかったですが、全体的に今週末は一歩前進できたと思います。集団について行けませんでしたが、たくさん学ぶことができましたし、レース中にいろいろトライすることができました」
「最後はファビオ(・ディ・ジャンアントニオ)といいバトルができました。彼について行き、いろいろ学ぶことができました。彼をパスできたときはとてもうれしかったです。チームに感謝したいです。彼らはいいマシンを準備してくれて、本当によくサポートしてくれました。全体的にとてもうれしいです」