元論文
Genesis of fecal floatation is causally linked to gut microbial colonization in mice
https://www.nature.com/articles/s41598-022-22626-x
2022.11.17 THURSDAY
浮くか沈むか、それが問題でした。
米国のメイヨークリニック(Mayo Clinic)で行われた研究によれば、うんちの浮沈は腸内細菌が発するガスの量に依存していたことが判明した、とのこと。
これまでの研究により、浮くうんちはメタンガスが多く含まれていることが知られていましたが、ガスの出元が腸内細菌に由来するかは明確に確かめられていませんでした。
研究者たちは将来的に、うんちの浮沈と腸内細菌のデータを組み合わせることで、お腹の健康を調べる方法を開発できると述べています。
研究内容の詳細は2022年10月27日に『Scientific Reports』にて公開されています。
浮くうんちと沈むうんちがある理由を科学的に解明!
浮くうんちと沈むうんちがある理由を科学的に解明! / Crerdit:Canva . ナゾロジー編集部
かつて、うんちの浮沈は脂肪分の量によって決まると考えられていました。
確かに脂肪は水よりも比重が軽いため、うんちに含まれる脂肪が多ければ、水に浮かせることが可能になります。
しかし脂肪を多く含む「脂肪便」の多くは、脂肪をとりすぎたり、膵臓がんなどが原因で膵臓から分泌される脂肪分解酵素が出にくくなるために発生します。
一方、全く健康であっても10~15%の人は常に浮くうんちを生成することが知られており、健康問題とうんち浮沈の実態は矛盾していました。
ですが今から50年ほど前の1972年、ミネソタ大学病院の2人の医師の何気ない会話がキッカケで事態は大きく動き始めます。
1970年代の初頭、ミネソタ大学病院の消化器系内科医であるドゥエイン氏は同僚であるレヴィット氏に「自分のうんちが常に浮いている」と告白しました。
以前からうんちの浮沈に興味を持っていた2人は早速調査をはじめることになり、早くも2時間後にはドゥエイン氏から、浮くうんちのサンプルが提供されました。
加えて33人の健康な協力者から糞便サンプル(9人が浮くうんち、24人が沈むうんち)を取得。
そして数々の調査を行った結果、うんちの浮沈は脂肪の量ではなく、うんちの中に囚われているメタンガスの量によって決まることが明らかになりました。
彼らの作成した研究論文はその後、5大医学雑誌の1つ『New England Journal of Medicine』に掲載され、大きな反響を呼ぶことになります。
しかし彼らの研究ではメタンガスの出所は腸内細菌であろうと予測が行われたのみであり、正確にガスの生産主の存在を特定されないまま、月日が流れていきました。
引用元: ・浮くうんちと沈むうんちがある理由を科学的に解明! [朝一から閉店までφ★]
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