【石川】寮費月700円　金沢大の格安寮廃止めぐり、声上げる令和の学生運動

1: 朝一から閉店までφ ★ 2022/09/17(土) 17:01:24.92 ID:r7K4tQAl9

山田健悟2022年9月17日 7時00分

老朽化した学生寮の入り口横の壁に書かれた「反战（はんせん）」――1960～70年代に活発だった学生運動の雰囲気を漂わせているのは、金沢市にある金沢大学の学生寮の一つ、「泉（せん）学寮」（同市野町5丁目）だ。学生運動を見聞きしなくなった令和に、廃寮をめぐって学生たちが声を上げている。

「廃寮攻撃断固反対」。泉学寮の一室の扉に貼られた紙。そのすぐ下には、「寮生の声、聞いてください！！」と書かれた白黒のビラ。作ったのは、過激派でも急進派でもない、ある一人の寮生だ。

「僕たちの住む学生寮の問題について、聞いてくれませんか」

炎天下の7月17日、金沢市中心部の繁華街「香林坊」。泉学寮の学生たちが汗を拭きながら買い物客らに声を掛けていた。手には、「泉学寮の存続を求める署名」。慣れない声掛けや街頭演説に手が震える学生もいた。

「今こそ、学生の学びを保障する学生寮の充実が求められているのではないでしょうか」。4回生の冨樫洋乃輔さん（21）がマイクを握り、力強く訴えた。その横では、仲間が「泉学寮」と書かれた大きな旗をはためかせる。静岡県出身の冨樫さんはビラを作成したり、署名活動を主導したりと、廃寮に反対する寮生の中心人物だ。

8月末現在で、集まった署名は3千人を超えた。今月中に大学に提出する予定だという。

泉学寮きっかけに入学する学生も

泉学寮は1965年築の鉄筋コンクリート4階建ての男子寮だ。定員168人に対し、7月現在で61人が住む。大学側は「大学の管理下の学生寮」としているが、実際は寮の運営にはあまり介入せず、古くから学生主体の「自治寮」としてやってきた。

寮費は月700円。光熱水費やインターネット使用料などは学生負担だが、これらを含め固定費は月1万円未満で抑えられる。経済的に苦しい県外出身の学生の受け皿にもなってきた。