トヨタ車体は、2022年12月31日から2023年1月15日までサウジアラビアで開催されるダカールラリー2023に参戦し、新型モデルである『トヨタ・ランドクルーザー300』のデビューウインと、市販車部門10連覇に挑む。
トヨタ車体のラリーチームである“TLC”ことチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、2014年から市販車部門で連覇を重ねており、ランドクルーザー200での最後の戦いとなった2022年大会においても、三浦昂/ローラン・リシトロイシター組が部門優勝を達成。連勝数を「9」に伸ばしている。
10連覇を目指す2023年大会では既報のとおり、ランドクルーザー300 GR SPORTベースのラリー仕様車を投入するTLC。チームは今年10月に実戦テストとして参加したモロッコラリーで市販車部門優勝を果たし、新型モデルの可能性と充分な手応えを感じている。
西部のヤンブーをスタートし、東部ダンマームをフィニッシュ地点とした新しいルートでの開催となる『ダカールラリー2023』での目標は、新型ランドクルーザーのデビューウインだ。TLCはTOYOTA GAZOO Racingの一員として、そして「これまでこのクルマに関わったすべての方への感謝の思いを胸に、ワン・ツー・フィニッシュを目指す」としている。
メイド・イン・ジャパンのランクルで世界に挑戦する意思をこめて、日本の墨絵をイメージしたストライプを採用した新カラーリングが与えられた新型車両を操るのは、前年大会で活躍した4名のクルーだ。2連覇中の1号車はランドクルーザー300の開発ドライバーも務めた三浦と、ナビゲーターのリシトロイシター組。2号車には2021年からTLCでコンビを組むロナルド・バソとジャン・ミッシェル・ポラトが起用されている。
■チームランドクルーザー・トヨタオートボデー ダカールラリー2023参戦体制
チーム代表 | 本多篤 |
チーム監督 | 角谷裕司 |
1号車ドライバー | 三浦昂 |
1号車ナビゲーター | ローラン・リシトロイシター |
2号車ドライバー | ロナルド・バソ |
2号車ナビゲーター | ジャン・ミッシェル・ポラト |
チーフメカニック兼エンジニア | フィリップ・シャロワ |
日本人メカニック | 中武佑太、穴見直樹、伊藤勇 |
■ランドクルーザー300 GR SPORT ダカールラリー2023仕様車スペック
ベース車両型式 | FJA300L |
エンジン型式 | F33A-FTV型 |
総排気量 | 3345cc |
全⻑/全幅/全高 | 4965mm/1990mm/1975mm ※車高は上げているため市販車と異なる |
最高出力 | 253kw以上(344PS以上) |
最大トルク | 815N・m以上 |
ステアリング | ラック&ピニオン式 |
サスペンション | 前/ダブルウィッシュボーン式独立懸架コイルスプリング(BOS製) 後/トレーリングリンク車軸式コイルスプリング(BOS製) |
ショックアブソーバー | ラリー専用 LC300用ショックアブソーバー(BOS製) |
ブレーキ | 前後ベンチレーテッドディスク(ブレーキパッドのみ:エンドレス製) |
トランスミッション | Direct Shift-10AT(電子制御10速オートマチック)*1 |
タイヤサイズ | 285/70R17(TOYO TIRE製OPEN COUNTRY M/T-R LC300専用品)*2 |
ホイール | マグネシウム鍛造 17インチ×7.5J(ENKEI製) |
駆動方式 | 4輪駆動(フルタイム4WD) |
主要装備 | 電動デフロック(フロント、センター、リヤ)、E-KDSS*3 |
*1 車両規則に基づくラリー専用制御にて、1速から8速(後進シフト有り)までのマニュアルモードで操作
*2 OPEN COUNTRY M/T-R市販モデルをベースにLC300ダカールラリー仕様車に合わせて専用チューニングを施し、悪路走破性・耐久性を向上させるとともに、環境に優しいサスティナブル素材を採用。
※3 E-KDSS(エレクトロキネティックダイナミックサスペンションシステム)はオンロードの走行安定性とオフロードの走破性を高次元で両立させるランドクルーザー300で世界初投入されたシステム。ラリー車両では、車両規則に基づく専用マニュアル制御に変更(市販モデルのE-KDSSはオートマチック制御)