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 クルマを通じて自然と遊び倒す!

 1991年の初開催から30年以上の歴史を持つ三菱自動車主催のアウトドアイベント「スターキャンプ 2022 in 朝霧高原」が、9月3~4日の2日間、「ふもとっぱら」(静岡県富士宮市)で開催された。

 3年ぶりの開催となった今回、『ベストカーWeb』はF1を筆頭に長年、幾多のレーシングカーや市販車を撮影し続けてきた一人のプロカメラマンを“ライター”として現場に派遣。

 パジェロミニを所有する同氏に、取材の足としてハイテク満載の新型アウトランダーPHEVを託した。果たして“超アナログ派”のF1カメラマンがライターとして取材して実感した驚きの瞬間とは?

取材・文(もちろん撮影も!)/池之平昌信

【画像ギャラリー】アウトドアもクルマ遊びも子どもも大満足! 「スターキャンプ」で見た数々のイベントを一挙公開!(12枚)画像ギャラリー

【その一】“アナログ派”、最新電子制御4WDの走破性に驚く!

アウトランダーPHEVの最低地上高は200mm。そんな電動車が他にあるだろうか?

「若手F1カメラマン」と言われていたのも遠い昔。「ワシは永久にマニュアル車にしか乗らん!」と言っても、ガンコ爺というか、もはや老害なのかも? と思い始めた56歳。そんな筆者が新型アウトランダーPHEVで「スターキャンプ 2022 in 朝霧高原」へ。眼からウロコがパラパラと落ちた模様をレポートだ!

 パジェロミニの初期型NAマニュアル車を買って約1年。河原やオフロードコースで遊ぶだけでなく、仕事の足としても大活躍している。だがしかし、今回アウトランダーに乗ってみて……あまりにも違う乗り物でクチあんぐりとなってしまった。

オフロード体験ではデリカD:5も走行。現行三菱車屈指の走破性は健在(写真は自撮りです)

 まず向かったのは「ドッキドキ! SUVオフロード体験」というメニューが開催されている、富士ヶ嶺オフロードという名門コースだ。ここはマイカーのパジェロイオ、旧型ジープ ラングラーなどで遊んだこともある場所だ。アウトランダーPHEVはどうか? 

 今回のモデルチェンジで大きく重くなったし、タイヤも純正ノーマルだし、ということであまり期待せずにコースインしたのだが、雨上がりで「やや不良」のモーグルをあっさりとこなしていく。愛車だと勢いをつけて乗り越えないといけないようなコブでも、浮いたタイヤに駆動がかからないようにブレーキがかかりスルスルと進んでいく。ムムム、これが近代の電子制御4WDか。確かに凄いことはよくわかった。

 次は林間部コースだ。大きな岩がむき出しになっていて、しかも濡れている。30度ほどはあるだろう、その急坂を下るのだ。

 パジェロミニだと「4L」という超ローギアにして、ブレーキを踏んだり緩めたりしながらスリル満点で下る場所だが……「ヒルディセントコントロール」のボタンをポンと押し、ブレーキから足を離せばほぼその速度をキープしてゆっくり10km/h程度で下っていく。

 これなら安心してステアリング操作に集中できる。そういった超ハイテクに感動感服しているヒマもなく、クルマで5分ほどのスターキャンプ本会場へとすぐに移動となった。

【その二】アウトランダーで参加のご家族を直撃! 半年で給油2回ってマジ!?

にこやか幸せ家族の秋濃さん一家。赤いアウトランダーが緑に映える! 「夜は寒かったら電気毛布でしのぎます。もちろんPHEVの電力で」とひと言

 三菱自動車が主催するこの大イベントは1991年に始まり、中断などもあったが「日本最大級のキャンプイベント」として長い歴史を持つ。アウトドアフェスの元祖ともいってもよいかもしれない。マイカーでオートキャンプというだけではなく、健全なファミリーが楽しめるように考えぬかれているのだ。

 入場して水鉄砲の射的やキティちゃんのステージなど、まるで夏祭りのような光景を観ながら練り歩くと、真っ赤な新型アウトランダーに大きなルーフボックスを積み、立派なテントを張っているご家族を発見。さっそくインタビューを試みた。埼玉県からお越しという秋濃さんの愛車は6月に納車されたばかりだという。

「以前もスターキャンプに来たこと、ありますよ。前回は旧型アウトランダーPHEVでしたねえ。釣りが趣味でルーフボックスには竿をいれて行くんですよ。新型はバッテリー容量が増えて、すごくいいです。4カ月でもう1000km以上走ったんですけど、実はガソリンスタンドに行ったのはまだ2回だけなんです!」

 これには我々も驚愕! す、すごい! タープの下にはかわいいランプも吊るしてあり準備万端。さすがPHEVを楽しんで使いこなしている感がありありだ。

【その三】電波がなくても警報を通知! 思った以上に凄かった特務機関「NERV」

会場では三菱とゲヒルンが共同開発した特務機関NERV災害対策車両が“出動”。この車両で実際に、被災各地へ出動、災害対策本部や避難所の支援活動もおこなう

 さらに場内をさまよっていると、エヴァンゲリオン系の文字が大書してあるエクリプスクロスPHEVを発見。痛車? 真面目そうな若い男性・石森大貴さんに事情を聞くと、ゲヒルン株式会社という企業の方だとか。……ゲヒルンって??

「国土交通省・気象庁の協力事業者として、アプリ経由で大雨・洪水警報の危険度分布のプッシュ通知サービスを行っています」

 けれど、車体に書かれている「NERV」ってアニメに出てくるハナシですよね?

「特務機関NERVの名称およびロゴマークは、『エヴァンゲリオン』シリーズの著作権者の許諾を得ています」

 あら! それは失礼しました。つまり停電時や電波が使えない状況でも正確な情報・警報などを出せるよう、電源が取れるPHEVの4WD車に機材を積んで情報を発信し続ける。人命に直結する重要な役目を担っているわけだ。

「はい、実は私もエクリプスクロスPHEVが欲しくなって、マイカーを購入するために運転免許を取りました! 若葉マークをつけて乗っているんです!」

 これには我々オジサンたちはのけぞって拍手喝采! うんうん、日本の未来はけっこう明るいぞ! と上機嫌で隣の新型車がズラリと並んでいるフォトスポットへ行き、記念写真を撮ってもらう。

スターキャンプの会場ではPHEVを筆頭とする三菱車の展示も充実。ラリーアートのアクセサリーを装備したアウトランダーやエクリプスクロスもあり、感涙。

【その四】パジェロミニ危うし!? アウトランダーPHEVに「深いため息」

道中の足として使ったアウトランダーPHEVは爆走しているようで、実は静かでスムースな走り。ストレスなくいくらでも走っていける。しかも高効率低燃費

 確かに三菱車は屈強な4WDだらけ! で、どれもこれも災害に強そうだ。しかもPHEV車なら強力なコンセントがあるわけで、スマホ、パソコン、電灯、炊飯器、電子レンジ……と使えるのはなんとも心強い。

 パジェロミニで呑気に遊んでいる場合じゃないような気がしてきた。我が家の車庫の狭さなどを考えると現実はエクリプスクロスPHEVだろうか。「M」グレードなら400万円を切るようだし、免税だけでなく55万円の購入促進補助金もあるらしい。

 しかも、今回のアウトランダーでも往復250km以上を走行し、18km/Lを超える実燃費(発車時はほぼ満充電)だ。パ、パジェロミニよ! どうする? もう潮時なのか? 滑らかで静かな高速道路移動で帰路につきながら、アナログオジサンは深いため息をついたのだった。

東京都内~会場の朝霧高原周辺の往復約254.1kmでメーター計測の燃費は17.6km/L。起伏に富む区間もあったが、WLTCモード燃費(16.2km/L)を上回る優秀な値を記録した
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