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 2022年11月18日、レクサスのブランドを牽引するグローバルコアモデル「RX」の新型(5代目)が、ついに発売となった。販売基準台数が月間1万6200台(うち日本700台、北米9000台)の大ヒット車種の登場となる。

文/ベストカーWeb編集部、写真/LEXUS

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■生まれ変わった「走行性能」と「デザイン」

 2022年6月1日に外観デザインを世界初公開した新型(5代目)レクサスRX。「正式発売は2022年秋」とされていた。ヒット車の多いレクサス製RVのなかでも中心的存在として支持を集めてきたRXのフルモデルチェンジだけに、世界中から正式発売時期が注目を集めていたが、ついに本日(11月18日)より全国のレクサス店で発売となる。めっちゃ売れそう。

新型レクサスRX。デザインの最大の特徴は「シームレスグリル」。グリルとバンパーの境目が溶けあっているように見えるデザイン

 新型RXの大きな進化ポイントは2つ。「動力性能」と「デザイン」だ。

 まず動力性能だが、注目はレクサスブランド初搭載となる2.4Lターボ+モーター+リア「eAxle」システム(新型クラウンで大変好評を得ているスポーツHV+AWDですね)。高トルクな2.4Lターボとモーターのフロントユニット、リヤ搭載の高出力モーター「eAxle」を組み合わせたハイブリットシステムによるDIRECT4を採用した。緻密な四輪駆動制御で、前後輪のグリップ力を最大限に活かし、車両姿勢のコントロールも行いながら、ダイレクトかつトルクフルで気持ちのいい走りを実現しているという。

 新型レクサスRXのチーフエンジニアを務める大野貴明氏によると、「新型RXは、レクサスにとって中心的なモデルであるからこそ挑戦しました。従来型から走行性能とデザインを抜本的に見直し、乗り手と対話できるクルマ、愛されるクルマとして一皮むけたと思っています」

 とのこと。走行性能は大幅に向上し、そのうえで90kgの軽量化も達成している。うーん、乗ってみたい。

新型レクサスRXの販売基準台数(従来の販売目標台数)は、グローバルで月間1万6200台(うち日本は700台、北米9000台)。これを見ると、北米市場の重要性がよくわかりますね…

 新型RXのラインアップは多彩で、上掲の「RX500h」のほかに、プラグインHV仕様の「RX450h+」(2.5L 直列4気筒のPHEV)、「RX350」 (2.4L直列4気筒ターボ) を用意している。

新型レクサスRX主要諸元表

 デザイン上の最大の特徴は、これまでのレクサス車の特徴であった「スピンドルグリル」から「シームレスグリル」&「スピンドルボディ」に進化した点が挙げられる。

 フロントグリルをよく見ると、グリル部分とバンパー部分が溶けあっているように連続している。

「シームレスグリル」。バンパーに溶け合っているイメージ

「ボディとグリルの境界を融合させたシームレスな表現とすることで、冷却機能と両立しながら、力強さと低重心を表現し、新しいアイデンティティと独自性の表現に挑戦しています。(レクサス公式リリースより引用)」

 とのこと。なるほど、このデザインが新しいレクサスのアイデンティティになっていくということか。太陽の下で見てみたいです。

 価格は、従来型と同じエンジンユニットがないため比較が難しいものの、装備内容が同程度グレードと比較すると約67万円アップ(旧639万円→新706万円)。「エンジン+モーターを含む動力性能および安全装備ユニットの全面刷新による価格上昇を考慮したものであり、今回のフルモデルチェンジ時には原材料値上げぶんは上乗せされていません」とはレクサス広報部談。

新型レクサスRX価格表。売れ筋は「RX350 F SPORT(AWD)」706万円と予想

■生産情報を全販売店と逐次共有することで納期を透明化

 いっぽうで、気になるのは納期。部品供給の不安定化からくる超長納期化は依然続いており、全新型車の納期が不透明な中での人気車発売となる。新型RXは現時点ですでに多くの事前受注申し込みが入っており、早くも納期についての心配の声が上がっている。この新型RXも登場直後に納車待ちは1年以上…となってしまうのだろうか。この点、レクサス広報担当者によると、「もちろん増産対応も実施するが、不透明さを解消することで、お客さまにご理解をいただきたい」という対策をとるという。

新型レクサスRXの内装。14インチタッチディスプレイオーディオが全車標準装備

 生産立ち上げ1年相当の、出荷可能台数と各販売会社の割り当て台数を常に各販売店へ伝え、「いまオーダーすると〇月に納車になる」という納期情報をユーザーと共有、それを超える台数ぶんの受注については(「それでも受注を受け付けるか」、「抽選にするか」、「注文を断るか」は)、各販売店に任せるとのこと。

「これで解決」というわけにはいかないだろうが、「納期情報の共有徹底化」により、少なくとも「納車されるかと思ったら全然されない」という事態は避けられることになりそう。

 厳しい状況は続くが、大ヒット必至の人気車だけに、納期の健全化を急いでいただきたい。

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