「いい加減にしろとどなるわたくしに、しろうとは黙れという。そこでわたくしが一発。もちろん、打ち返してくる」。数年前、美術館の収蔵庫で作業をしていた時のことである。開館時から在籍する先輩学芸員が竹中郁(1904~82年)の上記の言葉を口にした。私が美術館に勤務した最初の年であったから、こ…
「いい加減にしろとどなるわたくしに、しろうとは黙れという。そこでわたくしが一発。もちろん、打ち返してくる」。数年前、美術館の収蔵庫で作業をしていた時のことである。開館時から在籍する先輩学芸員が竹中郁(1904~82年)の上記の言葉を口にした。私が美術館に勤務した最初の年であったから、こ…