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Image:Apple

アップルは18日深夜に、独自開発の「M2」チップを搭載した新型iPad Proを発表した。先代のM1モデルが2021年4月に登場してから1年以上が経過したが、どの点が変わり、どこが変わっていないのかを見ていくとしよう。

まず構成は前モデルと同じく、11インチと12.9インチの2サイズ。公式リリースでは処理性能やユニファイドメモリ帯域の増加が強調されていたが、これらは全て「M2チップの性能」(CPUとRAMが1つのチップに実装)である。

ではチップ以外のハードウェアは、どのように変わったのか。

公式サイトの比較表を確認すると、12.9インチiPad Pro(第6世代)は、解像度2732×2048px・264ppiのLiquid Retina XDRディスプレイを搭載し、ProMotion(可変リフレッシュレート)、True Tone、広色域(P3)などをサポートする。

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これら仕様は全て、先代と同じである。ちなみにLiquid Retina XDRとは、バックライトにミニLEDを使った液晶画面のことだ。ミニLEDを使うことで、2,500以上のローカルディミング(部分駆動)ゾーンに分割でき、ゾーンごとに制御することで、高いコントラストや明るさ、そして漆黒に近い黒を実現している。

かたや最新の11インチiPad Pro(第4世代)は、Liquid Retinaディスプレイ、つまり従来型の非ミニLED画面を先代から継承している。そして解像度は2388×1668px・264ppiで、ProMotion、P3、True Toneや最大600ニトの輝度も変わっていない。

両モデルとも画面の目立った違いは、Apple Pencil(第2世代)の浮かせた状態を検知できる、ホバーモードが追加されたことぐらいだろう。だが、アップルは「M2はそれら(ペンシル先端)の信号を瞬時に解釈し、Apple Pencilの位置を3次元的に判断する」と説明していることから、おそらくM2チップの演算能力と改良されたWi-Fi機能により、実現していると推測される。

またカメラは仕様表を見るかぎり、両サイズとも、前モデルからハードウェアの変更はないようだ。ただし新モデルは最大4K/60fpsのProResビデオ撮影に対応しているが、こちらもカメラ部品の変更ではなく、純粋にM2チップの性能向上によると思われる。

そのほか、前モデルとの細かな相違点については、米MacRumorsが次のようにまとめている。

・「iPad Pro」のロゴが背面にプリントされている
・米国版のiPhone 14は物理SIMカードスロットが廃止されたが、新型iPad Proのセルラーモデルは物理SIMカードスロット搭載。eSIM対応も先代と変わりない
・RAM 16GB搭載はストレージ1TB/2TBモデルのみ。それ以下のストレージでは、引き続き8GBとなっている